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投資手法・アセットアロケーション

【数学的証明】分散投資の本当の意味とは?「期待値プラスでも破産する」罠を徹底解説

投資手法・アセットアロケーション

「分散投資はリターンが薄まって効率が悪いのでは?」

投資を始めたばかりの頃、誰もが一度はこう感じたことがあるはずです。

しかし、結論からお伝えします。

分散投資の真の目的は、リターンを増やすことではありません。

「掛け算の世界で破産確率をゼロにし、長期の複利成長率を最大化すること」です。

どれほど優秀な投資先でも、分散せずに勝負し続けると、数学的に「個人の資産はいずれ確実にゼロ(破産)になる」という恐ろしい罠が存在します。

投資は足し算ではなく「掛け算」の世界であり、下落のダメージが上昇の喜びより遥かに重いからです。

この記事では、ロンドン数理研究所の実証実験やノーベル賞理論などのエビデンスを元に、分散投資の真の凄さをわかりやすく解説します。

富裕層が実践する「一発退場を防ぎ、資産を守り抜く本物の技術」を一緒に学んでいきましょう!

Check Point
  • 投資は掛け算!価格のブレこそが資産を削る最大原因
  • 分散投資の真の目的はリターン増ではなく破産の回避
  • 値動きの原因が違う資産を組み合わせて複利を最大化

もし、参考になったと思われたら、友人や親戚に “SNS”“リンク” で紹介して頂けると今後の励みになります。

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【期待値の罠】なぜ平均して勝てるはずの投資で全員が破産するのか?

「期待値がプラスの投資なら、長く続けていれば必ずお金が増えるはず」と思っていませんか?

当然、増えるでしょ!

ぜんきち
ぜんきち

株式市場においては間違っています

なぜ「数学的には儲かる計算」なのに、実際の個人投資家は一瞬で破産してしまうのか?

その裏には、学校では教わらない投資の世界特有の「計算ルール」が隠されています。

この章では、投資に潜む数値の罠をときあかし、あなたの資産を一つの勘違いから守るための理論を分かりやすく紐解いていきます。

投資のリターンは「足し算」ではなく「掛け算」で計算する

投資の運用成果を考えるとき、多くの人は無意識に「足し算」で考えてしまいがちです。

しかし、実際の投資は「前年の成果に翌年の結果をかける『掛け算(乗法的過程)』という複利の世界です。

掛け算の世界では、どれほど期待値(平均の増え幅)が高くても、「下落」が一度交ざるだけで資産が劇的に削られていきます

これを証明したのが、イギリスのロンドン数理研究所が行った有名な「コイン投げ実験」です。

期待値と実際の増減の対比

考え方

計算式

結果
(1回あたりの期待値・変化)

足し算の平均
(期待値)

(1.5 + 0.6) ÷ 2

1.05倍
(毎回+5%増える計算)

実際の掛け算
(表と裏が1回ずつ)

1.5 × 0.6

0.90倍
(2回で10%減少)

ピータースのコイントス・シミュレーション

エルゴード性の破れ:コイントス・シミュレーション

初期資産 $100。
公平なコインを投げ、表が出たら資産が1.5倍 (+50%)裏が出たら0.6倍 (-40%) になります。
このゲームを最大1000回までシミュレーションします。「期待値(アンサンブル平均)」と「個人の実際の資産(時間平均)」の乖離を観察してください。
背後には1000人のシミュレーション結果(モンテカルロ・パス)をグレーの線で表示しています。

現在のトス回数 0
個人の実際の資産 ¥100.00
理論上の期待値 ¥100.00

数学的な平均(期待値)だけを見れば「1回投げるごとに5%増えるはずの超優良な投資」に見えます。

しかし、実際に表と裏が1回ずつ出ると、資産は1.05倍になるどころか「10%の損」になってしまいます。

このように、掛け算で動く投資の世界では、足し算で作られた「期待値」という数字はまったくアテになりません。

でも、株も同じって言えないのでは?

ぜんきち
ぜんきち

こちらの対数グラフが複利を表しています

\米国株の片対数グラフ/
出典:FRED

複利で増加する数をグラフで表すと、二次関数的(放物線)に増加しますし、対数グラフでは比例しているように現れます。詳しくはこちらの記事を参照ください>>投資の複利

  • 下落が混ざると期待値通りに増えない

資産が50%下がると元に戻すには「2倍(100%)」の上昇が必要になる

投資の世界には、「下落のダメージは、上昇の喜びより遥かに重い」という数学的な非対称性(ボラティリティ・ドラッグ)が存在します。

一度大きな下落を経験してしまうと、元の金額に戻すために必要なエネルギーは「下がった割合」よりも遥かに大きくなります。

期待値と実際の増減の対比

下落した割合
(損失)

下落後の
資産額

元に戻すために
必要な上昇率

特徴

10%下落

90万円

11.1% 上昇

まだ軽微な影響で済む

20%下落

80万円

25.0% 上昇

やや戻すのが難しくなる

30%下落

70万円

42.8% 上昇

かなりの上昇エネルギーが必要

50%下落

50万円

100%(2倍)上昇

半分の下落を取り戻すのに
2倍の上昇が必要

90%下落

10万円

900%(10倍)上昇

事実上の全滅・再起不能

このように、50%損をした場合、元に戻すには50%増やすだけでは不十分で、「資産を2倍(100%増)」にしなければなりません。

値動きのブレ(ボラティリティ)が大きい投資先は、上昇したときのリターンが魅力的に見えますが、ひとたび暴落を受けると「元のスタートラインにすら戻ってこられない」という致命的なデメリットを抱えているのです。

  • 元の額に戻すには下落の倍が必要

「みんなの平均(集団)」と「あなた個人の体験(時間)」の決定的な違い

「期待値はプラス」なのに破産する理由の決定打が、「集団の平均」「個人の時間軸での平均」のズレ(エルゴード性の不在)です。

投資の本などで紹介されるリターン実績の多くは、あくまで「集団の平均」に過ぎず、あなた個人が長期で運用した際の結果とは大きく異なります。

集団?個人??意味がわかりません…

ぜんきち
ぜんきち

全体最適が個人にとって最適でないことを表しています

早期リタイアをイメージすると理解しやすいのですが、70%の確率で早期リタイアが成功するという想定で、じゃあ早期リタイアするのか?

というと、あなた自身にあてはめると「成功率をもっと高めたい」と思うことが集団と個人の立場による違いです。

集団 vs 時間の平均(個人)の対比
集団の平均(平行世界の平均)
状況: 100人が同時に同じコイン投げゲームを一斉に行う。
結果: 運よく勝ち続けた1人が資産を1万倍にし、残り99人が破産(0円)になっても、100人全体を足して100で割ると「平均リターンは大幅プラス」に見えてしまう。
時間の平均(あなたの体験)
状況: あなた1人が自分の人生の時間軸で、何十回・何百回と連続で投資を続ける。
結果: 長い時間の中で、どこかの1回で運悪く大負けして資産が「0円(破産)」になった瞬間、ゲームオーバー。数学用語でこれを「吸収壁」と呼び、一度0をかけられた資産は、その後何年間ゲームを続けても永久に0のままになる。

どんなに大勝ちする可能性を秘めた魅力的な投資であっても、あなたの人生の時間軸でたった1度でも全滅(破産)してしまえば、そこで投資人生は終了です。

だからこそ、個人の長期投資においては「集団の平均リターン(儲け)」を追うのではなく、「破産確率(ゼロになるリスク)を徹底的に排除すること」が何よりも優先されるのです。

では、このように「一度の暴落でゲームオーバーになるリスク」をゼロにし、着実に資産を増やし続けるにはどうすれば良いのでしょうか?

その答えこそが、次章で解説する「分散投資」の本当の効果なのです。

  • 一人の資産で見ると"破産"は禁忌

【リスクの誤解】「分散投資=安全」ではない?本当に守れるものの正体

「リスクを減らすために分散投資をしましょう」とよく言われますが、「分散投資=絶対に損をしない安全な方法」と勘違いしていませんか?

え?損を回避する安全な方法と違うの

ぜんきち
ぜんきち

分散投資をするほど損失確率が上がります

実は、分散投資をしたからといって、利益が何倍にも跳ね上がるわけでなく、暴落が起きたときに1円も損をしないような魔法でもありません。

では、なぜプロの投資家や大富豪はこぞって「分散投資」を最優先するのでしょうか

そこには、初心者が陥りがちな「分散投資に対する大きな誤解」と、自分の大切なお金を一瞬で全滅させないための「絶対的な生存ルール」が隠されています。

自分の資産を守る投資で「全滅(破産)」だけは絶対に避けるべき理由

投資の世界において、最も避けるべき最悪のシナリオは「資産がゼロ(破産)になること」です。

一度資産がゼロになってしまうと、数学的にはどれだけ時間が経っても、その後にどんな強気相場が来ようとも、「 0 × リターン = 0」のまま。

どれほど儲かる可能性が高い魅力的な銘柄であっても、自分の大切な身銭を切って投資している以上、一発で全資産を失うリスクは受け入れてはいけません

投資において「集中投資」と「分散投資」がどのような違いを持つのか、メリットとデメリットで比較してみましょう。

集中 vs 分散 の比較

項目

集中投資
(1〜2銘柄)

分散投資
(多数の資産・国)

最大のメリット

予想が当たったとき、
短期間で資産が爆発的に増える

どこか1つが暴落しても、
資産全体へのダメージが浅く済む

最大のデメリット

投資先が破綻・暴落すると
資産が一瞬で全滅する

劇的な爆益は狙いにくく、
資産の増え方が地味

破産リスク

非常に高い
(一発退場の危険あり)

極めて低い
(全滅を回避できる)

投資の目的

一獲千金・資産を「作る」段階

生き残ること・資産を
「守り育てる」段階

シミュレーション上の「平均値」では、大勝ちした一部の人のおかげで集中投資が魅力的に見えることがあります。

しかし、たった一度きりの自分の人生において、資産を失って「退場」させられるリスクを避けることこそが、長期投資で成功するための大前提なのです。

  • 退場で終了!目指すは生き残ること

「卵を多くのカゴに盛る」本当の意味|カゴを増やすと全滅が防げる理由

投資の有名な格言に「卵を1つのカゴに盛るな(割れやすい卵は複数のカゴに分けて持て)」というものがあります。

この格言の本質を、あなたは正しく理解できているでしょうか?

実は、「カゴの数(分散先)」を増やしたからといって、卵が1個も割れなくなるわけではありません。

むしろ、カゴを増やすほど「どれか1つのカゴが落ちて、中の卵が割れる確率」自体は100%に近づいていきます。

しかし、それでもカゴを増やすべき明確な理由があります。

「卵の割れ方」の違い
分散が少ない場合
状況: 50万円ずつ2つのカゴ(企業)に分けて投資。
結果: 1つのカゴがひっくり返っただけで、資産の半分(50万円)を一気に失う。ダメージが重すぎて、元の資産額に戻すのが非常に困難になる。
分散が十分な場合
状況: 1万円ずつ100個のカゴ(国や資産クラス)に分けて投資。
結果: 毎年どこかのカゴが落ちて卵が割れる(一部の資産が暴落する)が、1個あたりのダメージは資産全体のわずか1%。残りの99個のカゴが全体を支えてくれるため、痛みを最小限に抑えて生き残ることができる。

つまり、分散投資とは「1つの卵も割らせない(1円も損をしない)ための技術」ではありません

「卵が割れるのは想定済みで、全体の卵が一度に全滅する未来を回避するための技術」なのです。

では、ただ闇雲にカゴの数を増やして銘柄を買い集めれば、それで完璧な分散投資になるのでしょうか?

実は、同じような性質を持つ「同じ割れ方をするカゴ」ばかりをいくら集めても、分散の効果はありません

次章では、ノーベル経済学賞の理論でも認められた「本当に効果のある正しい分散投資(壊れ方の違う資産の組み合わせ方)」について詳しく解説していきます。

  • 分散の真の目的は全滅の回避

【ノーベル賞理論】分散投資が投資の世界で「唯一のフリーランチ(タダで手に入るご馳走)」と呼ばれる理由

「投資の世界に『旨い話(ノーリスクで儲かる話)』なんてあるわけがない」と思っていませんか?

実は、金融工学や経済学の世界において、たったひとつだけ「ノーリスクでリターンの効率を高められる奇跡の手法」として認められている概念があります。それこそが、本章で解説する「適切な分散投資」です。

なぜプロやノーベル賞学者は分散投資のことを「フリーランチ」と絶賛するのでしょうか?

単なる気休めではない、数学的に証明された「最強の資産防衛術」のメカニズムを紐解いていきましょう。

現代ポートフォリオ理論(MPT)が証明した「タダで手に入るご馳走」

「リスクを減らせば、得られるリターンも下がる」——これが金融の世界における定説(ハイリスク・ハイリターン、ローリスク・ローリターン)でした。

しかし、1952年にハリー・マーコウィッツ博士が発表し、後にノーベル経済学賞を受賞した「現代ポートフォリオ理論(Modern Portfolio Theory: MPT)」は、この常識を覆しました。

資産を単体で持つのではなく、「組み合わせ(ポートフォリオ)」で持つことによって、リターン(期待成果)を一切落とさずに、全体のリスク(価格の振れ幅)だけを削ぎ落とせることを数学的に証明したのです。

金融の世界では「リスクを減らすにはリターンを犠牲にするコストがかかる」のが普通ですが、適切な分散投資においてはコストを支払わずにリスクだけを減らせます。

だからこそ、投資の世界で唯一の「フリーランチ(無料のご馳走)」と呼ばれています。

普通と「MPT分散」の対比
比較項目 単体投資
(集中投資)
通常の低リスク投資
(現金等)
MPTによる適切な分散投資
(フリーランチ)
リターン 高い 低い 高い
(元のリターン水準を維持)
リスク
(価格ブレ)
非常に大きい 極めて小さい 大幅に低下
(不要な振れ幅をカット)
投資効率
(コスト)
ハイリスクで不安定 ローリターンで増えない リターンを維持したまま
リスクだけ減らす

なぜ、値動きのブレが減っても資産が増えるの?

ぜんきち
ぜんきち

ボラティリティが大きい資産は複利による下落の影響が大きいからです

分散投資によって値動きのブレを抑えると、長期の実際の資産増加率(幾何平均・複利効果)で生じる「削られる分」が減り、結果として手元に残る最終資産(複利リターン)が引き上がるのです。

「ブレの大きさ」による長期複利の差

100万円を2年間運用した場合(平均リターンはどちらも年+5%)

パターンA
  • ブレが大きい(集中投資)
    1年目:+50%(150万円) → 2年目:-40%(90万円
    結果:10万円の損(複利リターン:-5.1% / 年
パターンB
  • ブレが小さい(分散投資で平滑化)
    1年目:+10%(110万円) → 2年目:0%(110万円
    結果:10万円の得(複利リターン:+4.9% / 年

平均すると同じ「+5%」に見えても、ブレを抑えたBのほうが、長期的に手元に残るお金は圧倒的に多くなります。

つまり、分散投資でボラティリティ(価格の揺れ)を抑えることは、守りだけでなく「長期の資産倍増スピードを最大化する攻めの手法」でもあるのです。

  • ブレの抑制で複利効果を最大化

意味のない分散と、意味のある分散の違い(相関関係の理解)

よし、分散が大事なら、いろんな会社の株を100銘柄買おう!

ぜんきち
ぜんきち

その考えでは分散効果は得られません!

同じような値動きをする資産ばかりを集めても、分散効果はほとんど得られません。

これを金融の世界では「意味のない分散(偽りの分散)」と呼びます。

本当の意味で分散効果(フリーランチ)を得るためには、資産同士の「相関関係(値動きの似ている度合い)」を意識し、「値動きの原因や壊れ方が違う資産」を組み合わせる必要があります。

「意味のある分散」と「意味のない分散」
意味のない分散
  • 例: トヨタ自動車とホンダ、またはS&P500とナスダック100
  • 状態: 片方が暴落するとき、もう片方も一緒に暴落する。
  • 効果: カゴを分けているつもりでも、同じ衝撃で同時に割れるため、全滅リスクを防げない。
  • 意味のある分散
  • 例:株式と国債、または「晴れの日しか売れない日傘企業」と「雨の日しか売れない雨傘企業」
  • 状態:片方が下がっているとき、もう片方は横ばい、または値上がりする。
  • 効果:お互いのマイナスを相殺し合い、ポートフォリオ全体の値動きが驚くほど平坦になる。
  • 「正しい分散」の組み合わせ例
    景気・天気 A企業の株価 B企業の株価 2つをセットで
    持った場合
    好景気 +30%(爆上がり) -10%(やや下落) +10%
    (安定したプラス)
    不景気 -10%(やや下落) +30%(爆上がり) +10%
    (安定したプラス)
    全体の値動き 激しく上下する 激しく上下する 平坦に近づく

    「一方が下がっても、もう一方が支えてくれる」という相互補完の組み合わせを作ることこそが、現代ポートフォリオ理論の真骨頂です。

    • 動きの違う資産が正しい分散

    【投資の向き不向き】分散投資が「必要な人」と「不要な人」の決定的な違い

    数十年お金は使わないけど分散しよう!

    ぜんきち
    ぜんきち

    あえて分散を抑え、集中投資が効率的かもしれません

    「分散投資こそが絶対的な正義であり、すべての投資家が今すぐやるべきだ」と思っていませんか?

    実は、あなたの年齢や現在の資産額、そして「運用の目的」によっては、あえて分散を抑えて集中投資をしたほうが効率的な場合もあります。

    あなたにとって今本当に分散投資が必要なのか、それともリスクを取って攻めるべきなのか。

    自分の立ち位置を正しく把握するための判断基準を分かりやすく解説します。

    分散投資が「不要な人」:リスクを取って資産を大きく増やすフェーズ

    資産形成の初期段階にある人や、万が一の暴落時にも自分の力でリカバリーできる環境にある人は、過度な分散投資が必要ない(または逆効果になる)ケースがあります。

    分散投資が「不要な人」の特徴
    • 20代〜30代前半など、運用期間がたっぷり残っている人
    • 投資に回せる資金(種銭)がまだ少ない人(数十万〜数計数百万円程度)
    • 毎月安定した給与収入があり、今後も働き続けられる人
    • 万が一資産が半減しても、生活に支障が出ない人

    なんで分散がいらないの?

    ぜんきち
    ぜんきち

    小額を分散してもリターンがわずかだからです

    リターンが限られる理由と、若い世代には「労働収入(人的資本)」という最大の武器があります。

    仮に集中投資をして一時的に資産が50%減ってしまったとしても、毎月の給料から再び投資にお金を回すことで、短期間で損をリカバリーできるからです。

    「集中寄り」vs「分散」の比較

    比較項目

    集中寄りの投資
    (1〜2の優良指数・銘柄)

    過度な分散投資
    (無数の資産クラス)

    資産の増え方

    リスクを取る分、
    資産拡大のスピードが速い

    値動きが相殺され、
    資産の増え方が非常に緩やか

    暴落時の影響

    資産が大きく減る

    資産の減り幅は小さい

    失敗した時のリカバリー

    給料(労働収入)で
    容易に穴埋め可能

    リカバリーは容易

    この時期の戦略

    「資産を作る」ことを
    最優先する

    守りが強すぎて
    資産が増えにくい

    手元の資金が小さく、失敗しても働いてやり直せる時期は、無理にリスクを抑え込む必要はありません

    世界株米国株といった成長性の高いコア指数1〜2つに絞って投資するほうが、効率よく「最初の種銭(1,000万円など)」を作ることができます。

    • 20~30代はリスクを取り資産拡大を優先

    分散投資が「必要な人」:手に入れた資産を守り抜くフェーズ

    一方で、すでに一定の資産を築き上げた人や、やり直しのきかない人生の後半戦にいる人にとって、分散投資は「絶対に外せない命綱」となります。

    分散投資が「必要な人」の特徴
    • 50代以降のプレ定年世代〜リタイア(老後)生活に入っている人
    • すでに数千万円〜数億円規模のまとまった資産を保有している人
    • 退職金や相続などで「失敗が許されないまとまったお金」を得た人
    • 暴落が起きた時に、働いて損失を補填することが難しくなっている人

    資産規模が大きくなると、たった数%の下落がもたらす「金額のダメージ」が桁違いに大きくなります。

    例えば、1,000万円の50%下落(-500万円)なら働いて取り戻せるかもしれませんが、1億円の50%下落(-5,000万円)を労働収入で取り戻すことは非常に難しいです。

    さらに、高齢期になれば「残された運用期間(時間)」も少なくなります。暴落した資産が元の水準に戻るまで10年かかるとすれば、その間に人生が終わってしまうリスクすらあります。

    資産フェーズにおける利点・不利点
    メリット
  • リーマンショックのような歴史的暴落が来ても、資産の減少を最小限に抑えられる。
  • 資産が全滅する心配がないため、夜も安心して眠れる(精神的安定)。
  • 株式が下がっても、債券やゴールドなどの安全資産が支えてくれる。
  • デメリット
  • 一期間で資産が2倍・3倍になるような爆発的な値上がりは期待できない。
  • このフェーズにいる人が目指すべきは、「資産を10倍に増やすこと」ではなく、「二度と貧乏にならないこと(今あるお金を守り抜くこと)」です。

    だからこそ、株だけでなく債券や金、現金などを組み合わせた徹底的な分散投資が不可欠になります。

    • 資産がある人ほど分散が必須

    白黒つけずに「人生ステージのグラデーション」で考える

    投資のスタイルは「全集中か、全分散か」という二者択一ではありません

    大切なのは、自分の年齢や資産の増え方に合わせて、「集中から分散へと徐々にシフトしていくグラデーションの考え方」です。

    人生の成長段階(ライフサイクル)に合わせて、どのように分散の割合(ポートフォリオのガードの硬さ)を変化させるべきか、具体例を見てみましょう。

    年代・資産ステージ別の分散比率
    • 20〜30代
      資産形成期

      株式 100%(世界株や米国株に絞る)
      目的:資産倍増
      ※攻め重視(ガード弱)

    • 40代〜50代前半
      資産成熟期

      株式 70%+債券・ゴールド 30%
      目的:成長と防衛
      ※バランス型

    • 50代後半〜
      リタイア準備期

      株式 40%+債券 40%+現金等 20%
      目的:資産防衛
      ※守り重視(ガード固い)

    • リタイア後
      資産維持と活用

      株式 20% + 債券 50% + 現金・ゴールド 30%
      目的:安定・定期取崩し
      ※守り型

    労働収入がある壮年期は「株式100%」に近いアグレッシブな運用でスピード感を出し、資産が増えて年齢を重ねるにつれて、徐々に「債券」「ゴールド」「現金」といったボラティリティ(値動き)を抑える資産を混ぜていきます

    このように、「人生のステージが進むにつれて分散の度合いを強めていく」ことこそが、長期投資で途中で脱落することなく、安全にお金を増やし続けるための黄金ルートなのです。

    • 年齢と資産額の変化に合わせて分散

    【まとめ】分散投資の本質を理解して投資の世界で生き残ろう

    ここまで、分散投資にまつわる数学的な罠から、ノーベル賞理論が証明した分散の本当の効果までを解説してきました。

    最後に、初心者投資家が押さえておくべき「誤解と本質」を対比表で整理し、全記事のポイントをコンパクトにおさらいしましょう。

    イメージと本質

    比較項目

    勘違いしやすいイメージ

    分散投資の正しい本質

    分散投資の目的

    利益(リターン)を
    何倍にも増やすため

    「一発退場(破産)」を防ぎ、
    生き残るため

    投資計算のルール

    足し算(平均の期待値
    通りに増える)

    掛け算(1度の暴落が
    全体の資産を激減させる)

    正しいやり方

    同じような株を
    たくさん買う

    値動きの原因や壊れ方が
    違う資産を組み合わせる

    分散の必要性

    全員がいつでも必要

    年齢や資産規模のステージに
    合わせて比率を変える

    3つのポイント
    1. 投資は「掛け算」の世界
      下落のダメージは上昇の喜びより重く、たった1度の全滅(破産)でゲームオーバーになります。
    2. 「ボラティリティ」の抑制
      値動きの振れ幅を抑えることで、下落による削りを防ぎ、長期の複利効果を最大化できます。
    3. 相関の低い資産で分散
      株式だけでなく、債券やゴールドなど「動きの異なる資産」を混ぜて初めて、本当の分散効果が発揮します。

    一獲千金を狙うのではなく、「退場せずに長く市場にとどまり続けること」こそが、最終的に大きな資産を築くための最も確実な近道です。

    正しく分散されたポートフォリオで、着実な長期投資をスタートさせましょう!

    • 投資は掛け算!一発退場を防ぎ生き残ることが最優先
    • 値動きの違う資産を混ぜて長期複利を最大化しよう
    • 年齢や資産額の変化に合わせて分散比率を整えよう

    記事が、タメになったと思われたら、"SNS""リンク" で紹介して頂けると今後の励みになります。

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