私は英語が決して得意とは言えません。そのため、英語で様々な記事を読むより、Google翻訳に頼って日本語で読むことが多いです。ただ、Google翻訳も万能でないため、ファンダメンタルズ分析の時は英語に切り替えて確認する必要もでてきます。その際に、金融英語を理解しておけば、数値を適正に読めることが出来ます。
ニュアンスの近い英語
- 収入について
- 利益について
- 固定資産償却について
ここでは、この3つについて記載します。
収入について(Revenue と Sales)
Revenue とSalesの違い
基本的には損益計算書の最上段に売上高として、SalesとRevenuesのどちらかが使用されており、二種類の表し方があるという理解で良いですが、RevenueとSalesを使い分けている財務資料がある場合は違いについて整理する必要があります。
- Revenue = 売上高+本業以外の損益
- Sales = 本業からの売上高
Revenueが売上高と本業以外に利息などの収益を足したものとして理解する。一方、Salesは本業の売上高として理解します。
利益について(Earnings 、 Income と Profit)
どちらも利益を表していますが、決算以外に使われると意味に若干の違いが生じます。
例えばEarningsは”粗利益”のような意味を指すことが多い。Profitは”純利益”に近い意味を指す。
固定資産償却について(Depreciation と Amortization)
必ず押さえたい財務英語
流動比率
- 流動資産…Total current assets
1年以内に現金化できる資産 - 流動負債…Total current liabilities
1年以内に支払う負債 - 流動比率=
Total current assets ÷ Total current liabilities×100
1年以内に現金化できる資産よりも、1年以内に支払わなければいけない負債が多いと、安全性が低いと判断されます。
自己資本比率(Capital/Equity ratio)
- Total Equity ÷ Total Assets×100
- 自己資本比率=資本÷総資本×100
(総資本=負債+資本)
自己資本比率は、総資本に占める純資産(返さなくても良い資産)の割合のことです。
自己資本比率が低すぎる場合は、安全性が低いと判断されます。
ただし、適度に借金をした方がレバレッジをかけた経営ができるため、自己資本比率100%が良いというわけではありません。
そもそも、自己資本比率の基準はセクターによって変わってきます。例えば、製造業や公益事業は設備投資が多くなるため、自己資本比率が低くなる傾向があります。一方、設備を持たない事業であれば自己資本比率が高い傾向があります。
つまり、同業他社との比較や当該企業の過去から現在の推移を確認して、低すぎるかどうかを確認すれば十分です。
一般的には20%を下回ると借金に依存した企業と判断できます。
利益剰余金&累積赤字(Retained Earnings & Accumulated Deficit)
- 利益剰余金(Retained Earnings)…累積利益(内部留保)
- 累積赤字(Accumulated Deficit)…利益余剰金がなく赤字
利益余剰金を見れば、その会社の稼ぐ実力が読み取れます。この利益余剰金がマイナスとなると累積赤字となります。
銀行からの借金や株主から資金を集める増資に頼りすぎていないかを確認する意味でも、利益剰余金と累積赤字は確認するべきです。
日本企業はリーマンショック以降、内部留保をためこむ傾向がさらに強くなりました。
配当 & 配当性向(Dividend & Payout Ratio)
- 日本企業
配当利回り(東証一部)…2.41%(2020年3月)
配当性向(平均)…約30%(2020年7月) - アメリカ企業
NYダウの平均配当利回り 2.6%(2020年5月)
配当性向(平均)…30%~40%
※日本、アメリカとも配当性向の平均は同じですが
日本の企業は、配当性向が約30%の会社がほどんどに対し
アメリカの企業は、0~100%と様々な会社がある。
株式投資をする中での妙味である配当についても確認したい。
持続的な配当金が行われるかの判断材料に企業の配当への姿勢は必須となります。
そして、その配当が堅持できる経営体力を計る際に、利益余剰金、配当性向は確認しておきたいポイントです。
憶えておくと使える英語
Total RevenueとOperating Incomeが順調に伸びている会社は有望ですが、これが落ちている場合は商売がうまくいっていない可能性があるということです。
まとめ
米国株のバリュー投資を行おうとすると、財務諸表を確認する必要があります。初めは慣れない英語があったり、サイトごとに異なった単語が使わていることがあるので理解に時間がかかりますが。ひとつずつ学んでいくと、企業の状態を正しく判断できるので、少しずつ慣れるまで、このサイトを参考にして頂けたら大変うれしく思います。
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