新NISAの開始が目前に迫り、インフルエンサーによるyoutubeでの「ETF」と「投資信託」の経費率比較を見かけることがチラホラあります。
この動画のいくつかに、ETFが有利という結果についても散見されました。(計算に誤りがあるため、投資信託が有利)
今回の記事では、誤った情報に振り回されないために「経費率の比較について」整理をします。
この記事を見ると、初心者でもETFと投資信託の「経費率」が比較できるように解説しますので最後までご覧ください。
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経費(コスト)の考え方
この記事では、多くの企業をひとまとめにした指数へ投資するインデックス投資を対象に記載しています。
メジャーな指数のインデックス投資には「ETF」と「投資信託」の2つあります。この違いについては別のサイトに譲るとして、この2つを単純に比較すると海外ETFの方が手数料が安くなっています。
ETFには他にもコストが発生しています
ETFには投資信託とは違って様々な手数料を考慮する必要があります。そのため、投資信託の「信託報酬」とETFの「経費率」の単純比較ができなくなっています。
為替手数料,ETF売買手数料 ・投資信託
投信保有ポイント
汎用的な経費(コスト)の考え方
ETFと投資信託への類似点の比較を行い、それ以外の経費を考慮することで、誤ることなく比較することが可能です。
※外国税額控除は考慮していません。
※ETF,投資信託どちらとも等しく発生する税金
重複する所は考慮しなくて良いよ!
・売買コスト
※ドル円レートや取引額により変化する費用
※楽天証券は達成した時に一度付与、SBI証券は毎月付与されます。
次に、具体的に比較を行います
<具体例>汎用的な経費の比較
経費率+為替コスト+売買コスト
・投資信託
信託報酬-投信保有ポイント
S&P500で具体的な比較をします
※外国税額控除は考慮していません。
・為替コスト:0.043%
片道6銭 ドル円レート140円
(定期買付で買付コスト無料)
・売買コスト:約0.03%
買付コスト 0円
売付コスト 0.495% 22$超で一律22$
(15年売却で0.03%)
為替コストは、ドル円レートによって変化し、一年にどれだけの金額を両替するかによって再度考慮が必要です。
<140円の場合>
139.94円による両替と同じコストが発生
139.94円÷140円=約△0.043%
売買コストも同様に売買頻度によります。買付については対象となるETFについては手数料はありません。
そのため売却コストのみ考慮すれば良く、15年後に売却するとしますと、手数料の0.495%は約0.03%の複利に逆算できます。
・投信保有ポイント:0.0326%
したがって、ETFの表面的に安い手数料より、大きな出費を払わされることになります。
結論は投資信託の方が経費が安くなります
ETFと投資信託を検討する時の概算
前述したような精緻な計算を商品比較の度行うのではなく、概算で算出する方法は経費率と信託報酬額の差が『0.07%』を超えるかどうかです。
この方法は、NISA口座のように配当への税率が、どちらも同じ場合に使える手法です。
NISA口座以外であれば、こちらで解説した図を参考にすると良いでしょう。>>投資信託 vs ETF
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