投資信託は商品数が約5888本であり、一つ一つを内容確認して比較するのは現実的に不可能です。
そうした時に、頼ってしまうのがyoutubeなどの動画で紹介されている投資信託です。
ご存じでしょうが、インフルエンサーが紹介する商品には紹介料が支払われるケースがあり、成果報酬型が多く、個人投資家にとって損となる商品も紹介の中に存在します。
想定外の損とならないためには、あなた自身が適切な投資信託を探す必要があります。
手間を掛けたくないなぁ
この記事を見れば大丈夫です
この記事では、あなたの手間を省くために、「効率的な選択方法」について解説します。投資信託の購入が初めてな方でもこの記事1つでOKです。
もし、参考になったと思われたら、友人や親戚に “SNS” や “リンク” で紹介して頂けると今後の励みになります。
投資信託を絞り込む2つの要素
投資信託を選ぶ前に、どのような商品があるか知ると、これからの資産運用の幅が広がります。
投資信託を分類で区分して解説しています。こちらの記事も参考にしてください。>>投資信託の3分類
分類を選んでも商品が非常に多くあります。商品を絞るポイントはこの2つあります。
・時価総額が小さくない(約500億円以上)
商品名が似ている物があるんですが?
取り扱いが同じで販売先が異なるだけです
例えば「S&P500」は投資信託の名前に多く用いられています。これはいずれにしても同じ商品を取り扱っています。
・SBI・V・S&P500インデックスファンド
・iFree S&P500インデックス
・楽天・S&P500インデックスファンド
・たわらノーロードS&P500
八百屋で例えると、同じリンゴをA店で販売するかB店で販売するかの違いです。
同じ商品であれば、コストが安い商品を選んだ方が資産形成に向いています。
取り扱いが同じで販売先が異なるだけです
最終的にどっちか選ぶ時に使えそう!!
投資信託を選ぶポイント
投資信託を選ぶ時に抑えておきたい事項は3つです。
この事項を抑えて選択すれば、資産運用で大きなミスをすることなく資産を築くことができます。
この3点の解説の前に「資産運用について知っておきたい大切な基本」について前提知識として先に共有させてください。
そもそも資産運用でどれだけ儲かるの?
投資信託を選ぶ前に、資産運用で増加する資産の利回りを認識する必要があります。適正な利回りを理解することで、意図せず投資元本を取崩しをするファンドの購入を避けることができます。
適正な利回りってどれくらい?
株式市場では平均7%前後です
最も有名な投資家「ウォーレンバフェット」の平均利回りは約21%です。「高配当」を唄っている投資信託で利回りが30%を超えている商品があります。
これは、元本取り崩し型と思って間違いないでしょう。
株式市場における「利回り」は4~7%前後だと思っていたら、大きなミスはありません。
1.【投資信託の選び方】コストについて
投資信託で発生する費用(コスト)は3つあります。
→購入時にかかる手数料
・信託報酬額
→運用時に発生する手数料
・財産留保額
→解約時にかかる手数料
現在では、「解約時」に発生する手数料や「購入時」に発生する手数料がかからないノーロードと呼ばれる商品が、インデックスファンドの主流となっています。
その他にコストはないの?
分配金にかかる税があります
分配金が支払われる投資信託の場合、運用益から分配される「普通分配金」へ20.315%の税金が課せられます。
注意すべき投信の費用は「信託報酬」です
毎年発生するコストは「信託報酬」です。
信託報酬は明示されていないコストも存在し、その総称を「隠れコスト」と呼ばれています。
隠れコストの確認方法や投資信託のコストについて詳しく記事で解説しています>>投資信託の手数料を徹底解説
信託報酬額は「隠れコスト」に注意を払う
投資信託は運用した後に判明するコストがあり、このコストの事を一般的に「隠れコスト」と呼ばれ、これを含んだ総額コストを「実質コスト」と呼んだりすることがあります。
この隠れコストは「運用報告書」を見ることで、運用報告書は過去の実績資料ですが、この先の隠れコストを予測することができます。
- Step1サイトを開く
ウエルスアドバイザーを開きます。>>ウエルスアドバイザー
- Step2投資信託を選択
ファンド検索から確認したい投資信託の商品名を入力し、投資信託へアクセスする。
- Step3目論見書等の項目タップ
スクロールすると、「組入銘柄・月報・目論見書」をタップします。
- Step4PC画面へ遷移
運用報告書をタップで閲覧できます。
隠れコストについてはこちらでくわしく解説しています>>>隠れコストの具体的確認方法
新しい商品は隠れコストが不明です
新しい投資信託の場合、運用報告書が出てから、コストの他にトラッキングエラーが少なくないか確認してから投資するのが無難です。>>>手数料より重要な指標
優れた商品は、運用の損益に関わらず、乖離(数値)が小さい商品が優れていると判断されます。
信託報酬の適正相場
信託報酬でフィルターを掛けることで、ぼったくり商品を回避することができます。
・インデックスファンド:約0.1%
※この手数は隠れコストを含まないザックリとした参考です。
この手数料を超える商品は必ず「目論見書」を確認しましょう。
特に、インドなどの新興国を単独で投資するファンドやトレンド系の商品は信託報酬が高い傾向があるため、投資先が同じ投資信託同士で比較が必要です。
2.【投資信託の選び方】商品の中身を知る
投資信託の概要は「交付目論見書」で確認することができます。
- Step1サイトを開く
ウエルスアドバイザーを開きます。>>ウエルスアドバイザー
- Step2投資信託を選択
ファンド検索から確認したい投資信託の商品名を入力し、投資信託へアクセスする。
- Step3目論見書等の項目タップ
スクロールすると、「組入銘柄・月報・目論見書」をタップします。
- Step4PC画面へ遷移
目論見書をタップで閲覧できます。
インデックスファンドを比較する時に交付目論見書で確認する項目は、何の指数へ投資するかです。
投資信託を比較する時にベンチマークする指数が異なっていると適切な比較ができないため、確認が必要です。
請求目論見書から得られる自信
投資を始めた時には、商品について理解がなくても、いつかは必ず「何に投資をしているのか?」を理解する必要があります。
その理由は「必ず暴落に遭遇するから」です。超長期に投資を継続すると、資産が増加する可能性が高いのは周知の事実であり、暴落の遭遇は最大デメリットとなります。
暴落に遭遇した時に、何気に増えた含み益が0に近づき、マイナスになっていく恐怖を初めて味わうと、含み損の苦痛から耐えられない人が少なくありません。
上図は「平均保有率」のチャートです。他の推定方法を考慮しても、せいぜい2.5~3.5年が個人投資家が長期として保有している平均期間となります。詳しくはこちら>>>長期投資の理想と現実
どうすれば不安は減少するの?
投資先の中身を知ることです
投資信託は自発的に情報を取りにいかない限り、自分が何に投資を行なっているかわからず、暴落時に不安になります。
逆に、投資先を詳しく知ることにより、不安の解消の一助となります。「交付目論見書」を確認すると投資信託の概要を把握することができます。
特に、投資先を詳しく知りたい場合は「請求目論見書」を確認すると個別の銘柄まで保有割合順で表示されます。
請求目論見書の掲載箇所
請求目論見書ってなに?
投資銘柄などを細かく記載した書類です
投資信託の概要を確認するときに確認するのは「交付目論見書」となります。
一方「請求目論見書」は投資先などが細かく記載されているため、情報量が多く確認に時間がかかります。
その一方、商品について詳しく理解することで、暴落時に損切り(狼狽売り)の防止に繋がります。
各証券会社のサイトで確認できないの?
なかなか難しいです
各証券やウエルスアドバイザーで確認できる目論見書は「交付目論見書」のみです。
そのため、請求目論見書を検索したい場合は「商品名+請求目論見書」でググると直ぐに紹介サイトがヒットします。
3.【投資信託の選び方】償還期限が無期限(適切)か
償還ってなに?
強制決済ということです
投資する際に、「償還期限」を確認する必要があります。その理由は、償還期限が短いと、後から投資を継続したいと思ったとしても償還期限で強制的に決済されるからです。
あなたが初心者であれば、これから投資経験を積む過程で、投資の考え方が形成されますので、その際に調整自在な「無期限」商品がベターです。
純資産総額が大きい商品
純資産総額の目安は500億円以上の商品を選ぶようにしましょう。
純資産総額が小さいとどうなるの?
投資信託は商品毎に設定した指数と全く同じ値動きを目指して運用を行いますが、純資産総額が小さいと目標とする指数と値動きの乖離幅が広がりやすいです。
また、投資信託商品の購入口数の減少で償還される可能性があります。(※口数については交付目論見書を参照ください)
そうした問題から、自身のお金を守るために純資産総額が大きな商品に投資するのが良いでしょう。
じゃあどうすれば良い??
逆に純資産額が大きいとメリットがあります
投資信託商品によっては、純資産規模により「信託報酬」を設定しています。一般的に純資産総額が増えると信託報酬額が減る商品が多いです。(※信託報酬については「交付目論見書」を参照ください)
上の画像では、5,000を超えると0.05764%、更に1兆円以上で0.05753%へ信託報酬が減ります。
たった数%ですが、「運用報告書」で計上されるコストも確実に減少しますので、コストは確実に小さくなります。
具体的な投資信託の選択方法
投資信託を探すには、「スクリーニング」を使うと簡単に調べることができます。
スクリーニングを使う際、証券会社で行うと、当該証券会社が「取り扱う銘柄」というフィルターがかかりますので、公正な比較ができません。
じゃあどうすれば良い??
便利なサイトを紹介します
この記事では証券会社でない「ウエルスアドバイザー」というサイトで具体的に解説します。
ウエルスアドバイザーは、「客観的立場から豊富で偏りのない金融情報を提供し、投資家の皆様の資産形成に役立つこと」を目的に投資情報を無料で提供してくれます。
SBIグループの企業で100%出資の子会社となります。
投資信託委託会社や企業年金などへ、公正中立なコンサルティングを運用哲学に、豊富な評価分析データをもとに質の高い助言サービスを提供をしている企業です。
>>>ウエルスアドバイザーのホームページ
【図解】アセットアロケーションを決める方法
- Step1サイトを開く
ウエルスアドバイザーを開きます。>>ウエルスアドバイザー
下へスクロールすると、ポートフォリオを組むが出ますので、タップします。
- Step2投資パターン選択
3つの投資方法からあなたの投資方法を選択します。
3つのパターン・毎月積み立てる場合
・一括で投資する場合
・毎月取り崩す場合
今回は毎月積み立てる場合を選択します。必要事項を入力し、「必要な利回りを計算する」をタップします。
- Step3ポートフォリオを組み立てる
下へスクロールすると、必要利回りに合わせたポートフォリオが作成されるので、下の「ポートフォリオを組み立てる」をタップで次の画面へ遷移します。
- Step4ポートフォリオを選ぶ
ウエルスアドバイザーの強みとなります。全ての投資信託からポートフォリオを選べる所です。
各アセットで10位まで表示されます。
ウエルスアドバイザーへアカウントを登録すれば、あなたのポートフォリオを登録することも可能です。
【図解】投資信託のスクリーニング方法
- Step1サイトを開く
ウエルスアドバイザーを開きます>>ウエルスアドバイザー
- Step2詳細検索
ホーム画面の右側にある「詳細条件でファンドを検索」をタップ
ポイントスマホからは詳細検索できません。
PCサイトへ遷移すると詳細で絞り込みが可能です。【PC画面へ遷移】
- Step3ファンドタイプの選択
大分類を国際株式とすると幅広く検索ができます。
- Step4コスト
インデックス投資はコストが小さい方が優秀なのでコスト抑える設定にします。
- Step5その他
純資産総額が大きいと、全体のコストが安くなりますので500憶円以上に設定します。
- Step6検索結果
検索結果は24件となりました。右側の比較へ✔することで、一覧表で精緻な比較が可能です。
- Step7比較比較一覧項目純資産,ヘッジ,販売手数料,信託報酬,償還日
,経費率,リターン,シャープレシオ,標準偏差
※トータルリターンのチャート表示 下図債券の場合はデュレーションも表示されます。
各証券会社でもスクリーニング機能があります。
繰り返しになりますが、証券会社で購入できる商品からの選別となる点は注意が必要です。楽天証券のスクリーニングはこちら>>投信スーパーサーチ
上の画像で紹介したウエルスアドバイザーであれば、全ての商品からスクリーニングを掛けることが可能です。
見直されるアクティブファンドの手数料
投資信託を使用する時に発生する手数料は大きく3つ存在します。
【インデックス】
・1.0%未満に収まり、代表的な指数の場合0.1%程度
・手数料以外に “トラッキングエラー” を重要視する
【アクティブファンド】
・2%を超えるものもある。
・手数料で優劣を決められない。
アクティブファンドは私には関係ないかな
その考え”もったいない”です
インデックス投資は指数使用料が発生しています。現在、信託報酬の格下げ競争が過熱し、指数使用料が無視できない水準となっています。
アクティブファンドはこの指数使用料が発生しないため、これを逆手にインデックス投資以下の手数料を目指すアクティブファンドも現れています。
投資信託の選び方【まとめ】
投資信託を選ぶポイントは以下の3つです。
・3つの主要コストを比較
・信託報酬は隠れコストに注意
投信の投資先を理解する
・投じたい対象かを知る
・暴落時に売りに耐えることができる
償還期限が無期限か
・償還は「売却」ということ
・繰上償還の条件も確認
具体的に投資信託を選ぶ時には、証券会社のスクリーニングを使うと、証券会社で取り扱う投資信託に限定されてしまいます。
そのため、ウエルスアドバイザーなどの投資アドバイスを仕事にしている企業のサイトを確認すると、全ての投資信託から適切な商品を探すことができます。
記事が、タメになったと思われたら、“SNS” や “リンク” で紹介して頂けると今後の励みになります。
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投資信託を分類すると大きく3つに分類できます。そうする事によって投資信託を上手く活用することが可能となります。投資信託の使い方について詳しくはこちら>>投資信託の使い方
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