こんな疑問がある方のために、記事を書きました。
レバナスはロスカットあるの?
追証が求められるの?
繰上償還ってなに?
この疑問を解決する記事を書きました!
“iFree”もしくは”楽天”レバナスの交付目論見書を見ると、『先物取引』という文言が出て来ます。
先物取引は自己の資金を元本に借入して投資すること同じ意味合いになります。
そのためレバナス(投信)へ投資していると、暴落により含み損が生じ証拠金不足となり、追従が求められるのではないか??と心配になります。
結論を言ってしまうと、レバナスは投資信託のため『ロスカット』や『追証』についても求められません。
唯一、発生する可能性があるとすれば、『繰上償還』のみとなります。
今回の記事では、iFreeレバレッジNASDAQ100の先物取引についての説明と投資信託の強制ロスカットである“繰上償還”について解説します。
一見、難解そうな内容ですが各項目ごとに要点を記載しますので最後までご覧いただけると嬉しいです。
今回の記事が、「面白かった」「タメになった」と感じた方は、ご紹介やSNSにアップしていただけたら励みになります。
ぜひ、ご紹介おねがいします
出典:大和アッセットマネジメント(2022.5月時点)
iFreeレバレッジNASDAQ100 |
|
運用会社 | 大和アセットマネジメント |
方針 | NASDAQ100指数の2倍程度の値動き |
設定日 | 2018年10月19日 |
分類 | 外国株式型インデックス ブル型 |
決算頻度 | 年1回(10/18) |
信託期間 | 無期限 |
分配金 | 配当等収益が少額の場合、分配がない (投資セクターは、配当金が少ないため基本的に0円) ※今までに分配金はありません。 |
為替ヘッジ | あり |
純資産総額 | 1,426億円 |
販売手数料 | 最大2.2% (楽天・SBI証券なら無料) |
信託報酬 | 0.99% |
信託財産留保額 (売却手数料) |
無料 |
レバナスと『先物取引』について
先述したように、レバナスへの投資は間接的に先物取引を行っている事になりますが、追証などは発生しません。これは、レバナスの大きなメリットとなります。
【メリット】
・強制ロスカットがない
・追証(マージンコール)がない
・借金を負わない
・信託報酬が低い
※後述します(投資信託報酬0.99%)
(隠れコスト込み1.172%)
【デメリット】
・為替ヘッジコストが発生
・レンジ相場(横這い)に弱い
逓減リスクがある
レンジ相場での”逓減リスク”についてはこちらから
レバナスは現物取引
レバナス(iFreeレバレッジ NASDAQ100)は投資信託で『現物取引』のため先物取引とは違います。
先物取引を簡単に説明すると、自己資金を基に借金して投資します。
そして、借金に伴う手数料も発生し、さらには限月という期限が迫ってくると、『ロールオーバー』と言われる売って買い直す取引を繰り返し行う必要があります。
我々個人投資家がレバナスを購入すると、投資信託を運用するファンドは先に説明した“先物取引”や“コール・ローン”を駆使して2倍の運用に近づけます。
ファンドが通常レバレッジ取引で行う差金決済取引(CFD)や先物取引のように保有期限と睨めっこする労務を、我々個人投資家はファンドに0.99%という安い手数料で外注しているのと同じ意味合いとなります。
私たちが気にすることは、毎月購入する投資信託口数(現物)の金額だけです。
強制ロスカットがない
メリットの中でも、一番大きなものはレバレッジを掛けているにも拘わらず“強制ロスカット”が無いということです。
CFD〔1〕へ投資した方は想像しやすいと思いますが、こういった経験はございませんか?
ポジションを所有している中で、思惑に反して株価が下落(上昇)しロスカットが発生するも、次の日には自分の思惑通り株価が推移していた。
このような苦い経験があると思います。
しかし、レバナスの場合はそのロスカットがありません。
CFDの場合
例えば、CFD〔1〕は証拠金を担保にして、株を買い株価の動いた差だけを決済する仕組みです。
この購入したことにしてくれる株数を証拠金の2倍とすることで、2倍のレバレッジをかけることが実現できます。
この場合は、実際に株式を2倍持ったことになりますので、レンジ相場での逓減はありません。しかし、株価の下落がつづくと、その分2倍で損失します。
一方、レバナスの場合は所有している基準価格自体の価格が下落するため、下落幅は縮小していきますし、そもそも“現物”に強制ロスカットはありません。
〔1〕:CFDとは、差金決済取引と言われています。実際に現物での受け渡しを行わずに、反対売買によって出た金額の差で決済する仕組みとなります。
先物とレバナスの下落チャート
ではレバナスの場合、実際に暴落したらどうなるのかというと、こちらを参照ください
CFDの場合は、証拠金に対する損失が大きくなるため、強制ロスカットが発生します。
一方、レバナスは所有している資産の価値が下がる(基準価格が減る)ため、キャプチャーのように下落幅は少なくなります。
イメージ的は”反比例曲線”に近いです。
追証(マージンコール)がない
暴落時にCFDの入金はロスカットを回避するために資金が拘束されます。
そのため、暴落時の大きな新規ポジション(買い増し)することが出来ません。
先物取引の場合は逆指値を入れていない限り、含み損が発生しても期限がくるまで保有を続け、期限満了で追証が求められます。
証拠金を溶かしても足りない部分は借金して払う事になります。
ちなみに、”先物取引”での自己破産は認められていません
レバナスの場合、運用ファンドにて”先物取引”を行っておりますので、暴落時にファンド自体が追証を求められますが、我々は基準価格の下落という形で表れるだけです。
つまり、レバナスであれば暴落時に基準価格が下がるのも相まって、大きく買い増しすることができます。
レバレッジが掛かっていながら、買い増しできるのはメリットが大きい!
投資信託の強制ロスカット
じゃあ、レバナスは永久に保有できるの?
いえ、レバナスは投資信託となります。投資信託には、“繰上償還”や“期間満了での償還”があります。
繰上償還とは
繰上償還とは、信託期間が無期限の商品であったとしても、強制的に決済されます。そのため、投信版の強制ロスカットと言えます。
レバナスの場合は信託期間は無期限となっています。しかし、投資信託である限り、繰上償還についての記述は必ずあります。
それでは、ナスレバの『繰上償還の条件』についてみていきましょう。
繰上償還の条件
NASDAQ100指数が無くなると、償還されますが、その可能性はまずありませんから、繰上償還が発生する条件は30億口を下る事となった場合です。
つまり、30憶口を下回り続けると繰上償還=強制ロスカットが起きる可能性が生じます。
いざ繰上償還となるとしたら、投資家全員へ意向確認後に実行されます。その時が来たら、ハガキなどの通知が来ますのでNOと宣言しましょう。
基準価格の下落
勘違いが見られるのが、基準価格の下落についてです。『基準価格の下落』は繰上償還に関係ありません。
レバナスの口数
しかし、レバナスは大和アセットマネジメントさんが注力している商品です。(2020.10.19時点)約140億口
資産総額が2020年6月の100億円から2021年6月の約800億円となり、増加額は約1年間で700億円も増加しております。
でも、下落すると解約が増えるのでは?
では、実際に至近の約50%の下落で口数が減っているのか確認してみましょう。
赤色が口数となります。株価の下落をものともせず、口数が順調に増加しているのがわかります。これは、レバナスへ投資する一人として頼もしく感じます。
信託金に上限はあるのか?
上のキャプチャーに信託金の限度額として、『5,000億円』とあります。しかし、人気な投資信託は上限更新されます。
具体的には、2017年に大和アセットマネジメントから発売している投資信託である『ロボテック』は限度額が3,000億円⇒7,000億円に引き上げられております。
レバナスについても、例外なく人気な投信であることから上げる事が見込まれます。
また、当初設定の限度額が5,000億円と大きいことも、大和アセットマネジメントさんが注力していることが伺えます。
レバレッジ運用とは
通常、個人でCFDを使用してレバレッジをかけて運用すると、損失リスクが大きくなります。
そのため、逆指値の設定や市場の動向をチェックする必要があります。
その点レバナスであれば、その手間とリスク無しでレバレッジをかけることが出来ます。
レバレッジが無い世界では、人的資本(労働)からしか収入が見込めません。
人的資本からの収入に頼っていると、お金がある頃には高齢となり、お金を使う用途が限られてしまいます。
若い時は体力が有り余っています。しかし、肝心のお金がありません。
これを補うためにレバレッジがあります。
具体例は”住宅ローン”がレバレッジとなります
レバレッジ投資についての新しい考え方については、こちらの書籍がタメになります。
レバナスはレバレッジが無いインデックス商品と比べてみるとリスクが大きいため、投資を検討している方は“リスク許容度”を低めに考えて検討してください。
まとめ
たら、“SNS” や “リンク” で紹介して頂けると今後の励みになります。
共に学んで豊かになりましょう
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