このような悩みがある方のために、記事を書きました。
株価はどこまで下落していくの?
お金が無くなりそうで心配…
そんな悩みを”和らげる”記事を書きました!
過去100年間を振り返ると株式を15年所有していれば必ず上昇していきます。しかし、人間は弱い生き物で、暴落中の苦痛に耐えることができません。
「この暴落が永遠に続いていくのではないか?」
「資産を少しでも残しておきたい」…と、
投資した頃の初心を忘れ、株式を売って損失を確定させようとしてしまいます。
長期投資という方針で所有した株式を暴落のさなかに、パニックに陥り売却することを『狼狽売り』と言われています。
狼狽売りは絶対にしたらいけない行為で、初心者が行いやすい行為となります。
では、これをどうやって防げばよいでしょうか?
私は株価がどの水準まで下がるのかを事前に認識しておけば、リスク許容度に応じた投資が出来て、狼狽売りをある程度防ぐことができると考えています。
今回は、過去の下落率を振り返り株価がどの水準まで下落するのかをシミュレーションしました。是非、最後まで見て『超長期運用』の参考にしてくれたら幸いです。
今回の記事が、「面白かった」「タメになった」と感じた方は、ご紹介やSNSにアップしていただけたら励みになります。
ぜひ、ご紹介おねがいします
過去の暴落
こちらの表は米国を代表する指数であるS&P500が暴落した時の『期間』と『暴落率』の一覧表となります。
事柄 | 発生年 (天井~大底) |
期間 暴落率 |
回復まで (or 危機まで) |
世界恐慌 | 1929年8月 ~1932年6月 |
2年10ヶ月 86% |
23年 (66%回復) |
FRBの利上げ (世界恐慌期間内) |
1937年2月 ~1938年3月 |
1年1ヶ月 53% |
8年 (33%回復) |
第二次世界大戦終戦 (世界恐慌期間内) |
1946年5月 ~1948年2月 |
1年9ヶ月 27% |
5年 |
キューバ危機 | 1961年12月 ~1962年6月 |
7ヶ月 28% |
2年 |
ベトナム戦争 | 1968年11月 ~1970年6月 |
1年7ヶ月 33% |
3年 |
第一次オイルショック | 1972年12月 ~1974年9月 |
1年10ヶ月 46% |
12年 (26%回復) |
ブラックマンデー | 1987年8月 ~1987年11月 |
3ヶ月 34% |
2年 |
ITバブル崩壊 | 2000年3月 ~2002年10月 |
2年7ヶ月 49% |
4年 (39%回復) |
リーマンショック | 2007年10月 ~2009年3月 |
1年5ヶ月 56% |
4年 |
VIXショック | 2018年9月 ~2018年12月 |
3ヶ月 20% |
4ヶ月 |
コロナショック | 2020年2月 ~2020年3月 |
1ヶ月 34% |
5ヶ月 |
・大底から暴落前の天井価格までにかかった期間
・暴落前の価格まで回復せず、次の危機に至った場合には上昇率と所要期間
→例えば、23年(66%回復)
大底から66%回復し、所要期間が23年と読みます。
注目ポイント
『世界恐慌』『VIXショック』と『コロナショック』を除く平均値はこちらです。
【至近最高値から底までの期間】
➡1年4ヶ月(16.625ヶ月)
【回復までの期間】
➡5年
※世界恐慌、VIXショック、コロナショック除く
現在の相場が1970年代と似ていると言われています。
仮に1970年代と同じ動きをするのであれば、あと1年5ヶ月をかけて現在(3,760)よりさらに30%近く下落することになります。
1970年には第一次オイルショックで株価が下落し、1970年代後半には高インフレ対策で当時のFRB議長ポール・ボルカー氏による緊縮財政が実行されました。
ITバブルはハイテク銘柄を中心とした売りが起こったため、今回の下落と沿わないため除きました。
レバナス暴落シミュレーション
NASDAQ100指数よりS&P500指数の方が古くからあります。そのため、各々の指数の変動差がわかれば、古くからのレバナス検証が行えます。
S&P500とNASDAQ100を比較すると、「NASDAQ100の方が変動が大きい」という事はご存じかと思います。
しかしながら、
S&P500に比べて『変動率』がどれだけ大きいのか?という具体的な数値までご存じの方は少ないです。
それでは、いくつかの暴落を振り返り、妥当な変動幅を考察していきましょう。
NASDAQ100の変動率(S&P500比較
S&P500指数を見ると現在の下落は2022/1/3を天井にして約5ヶ月で約20%の下落をしています。
一方、NASDAQ100を見ると2021/12/27から5ヶ月間で約30%下落しています。
近年はコロナ禍のいわゆる“巣ごもり需要”とFRBによる“金融緩和”の追い風がありNASDAQの主力セクターであるハイテク銘柄に買いが余計に入って膨張していました。
これを考慮すると、今回に限っての可能性がありますので、別の下落についてもをS&P500より変動幅が大きいのか確認してみます。
過去の暴落を振り返ると、今回の下落と同様な5ヶ月で20%下落しているのは『リーマンショック』があります。
リーマンショック時のS&P500は2007/10/11を天井として約5ヶ月後には20.25%下落しています。
一方、NASDAQ100は2007/10/31を天井として約5ヶ月間で約25%下落しています。
VIXショックについては底までの期間が3ヶ月と短いながら約22%となります。
いずれにしてもS&P500に比べ下落率が大きい事が判明し、暴落率がS&P500と比べてひと月あたり、1~2%増加すると考察してきました。
シミュレーション結果
NASDAQ100の下落率をiFreeレバナスに置き換えると、基準価格からどれだけ下落するのか算出してみましょう。
危機の名称 | 下落期間 | レバナス 想定下落率 |
(iFree)レバナス基準価格 |
1970年代 | 1年10ヶ月 | 93.43% | 2,816円 |
ITバブル(※参考) | 2年7ヶ月 | 98.57% | 613円 |
リーマンショック | 1年5ヶ月 | 82.16% | 7,647円 |
※2021/12/28につけた42,847円を天井として計算
こちらの表のITバブルについては、発生する事は無いと考えているため、参考値として掲載しています。起きないと考える理由はこちらになります。
繰り返しとなりますが、現在の値動きは1970年代のチャートと似ていると言われています。
2022/6/22時点でレバナスの基準価格が19,689円となっており、70年代の下落を想定すると、ここから1年5ヶ月をかけて約85.6%の下落となり、基準価格で2,816円となります。
え…85.6%も下落
下落率が大きいですが、安心てください、レバナスはレバナスはインデックス投資なので0円となることは有りえません。
この基準価格の下落率を想像すると、保有資産の減少に伴い自身のメンタルが病み“定期的な積立をストップする”もしくは“狼狽売り”となる方が続出するのが、具体的にイメージできます。
こちらの記事を見ると理解が早いですが、積立投資を行う方針であれば、その方針通り積立を継続する必要があります。
投資戦略
先述した下落幅に驚いて、購入を躊躇するようでは、レバナス投資で資産を築くことは難しいです。
そして、このような暴落時に買い増しを行うと、将来の“元本割れの期間を縮小”させることができます。
幸い、レバナスについては設定されてから日が浅いです。当初から少額積立している方全員に、買い増しは有効だと考えています。
ボトムの判断基準
現在の株価が割安なのか?と言われたら、“PER” “バフェット指数” “Qレシオ” などの各指標をみると、PERは平均近くまで下がってきていますが、他の指標は全て『割高』です。
しかし、「各指数が割高だから投資できない」と言っていたら、指標が割高となった“2014から投資するタイミングが全くない”という事になります。
つまり、我々個人投資家が行う行動としたら『割高と知りながら投資を進めていく』戦略が求められます。
この論理から行くと『積立投資を愚直に進めていく』のが有効となります。
明確な判断が出来ない理由
景気のリセッションは全米経済研究所(NBER)によって発表されます。
「リセッション」発表されたら購入するのでは?
リセッションの発表は様々な指標を勘案して発表されるため、とても正確な経済のリセッションとなります。
しかしながら、この大きな発表を待つのは大きな欠点があります。
それは、『発表がとても遅い』ことです。
NBERは景気が明確に減速してから行動をおこすため、リセッション入り後となる半年~18ヵ月後に認定を行なうこととなります。
株は1~2年の未来を織り込んでいるため、リセッション発表の時には既に底から回復している頃でしょう。
【英国の判断方法】
NBERによる発表が遅すぎるため、簡単な方法として“2四半期連続でGDP成長率がマイナス”だった時にリセッションとします。
これは、英国で採用されているリセッションを定義する方法です。
これも株式投資の起点として購入する時には、やや遅いという事を認識して投資が必要となります。
その理由は、繰り返しとなりますが、株式は未来を織り込んでいるからです。
景気の谷にいる時には既に株式は一定程度回復しています。
新たなシグナルの考案
では、他のシグナルが無いのかと考えた時に、週足の変動率が6%となる回数が短期間で多いこと、つまり『週足6%下落の群発がシグナル』となります。
こちらは、過去の記事“レバナス買い増し基準”から抜粋しました。
こちらのキャプチャーは2004年からのチャートとなります。週足6%となったタイミングが赤丸となります。
赤丸が群発している箇所に注目してみると、2008年と2020年の2つある事が確認できます。
2008年は”リーマンショック”と言われる暴落が起きた時で、2ヶ月(9/29~11/17)足らずの間に4回の買い増し基準に到達しました。
次に、2020年は”コロナショック”と言われる暴落が起きた時で、1ヶ月(2/24~3/23)で3回のシグナル点灯しました。
週足で6%下がるのが群発するとセリクラ〔1〕が起こっているのを客観視できます。そして、この時が買い増しする絶好のチャンスとなります。
〔1〕:セリクラとは、「セリング・クライマックス(Selling climax)」の略で、売りが売りを呼び、出来高を伴った暴落の事。その後、売り手が無くなり株価が急反発する。
準備期間
先述したレバナス暴落シミュレーションを参考にすると現時点においては、まだ買うには早いです。
そのため、現在は来るべき時に投資を行えるよう現金比率を上げる事が重要となります。
ところで ぜんきち は買わないの?
“目安”が来ると段階的に購入します。
別の記事で書いたようにこれから8月までCPI値は高くなりますし、FRBによる利上げ予想は次のFOMC後(2022/7)75bpとなっています。
そして、QT〔2〕方針についても既に開示されており、株価を押し下げるような更なるサプライズは考えにくいです。
そのため、目安としてはNASDAQ100指数が、現在より10%程度下落した局面で投資資金の一部を購入します。
〔2〕:QTとは、Quantitative tighteningの略で量的引き締めのことを指します。(中央銀行のB/Sを縮小していくこと)
まとめ
たら、“SNS” や “リンク” で紹介して頂けると今後の励みになります。
共に学んで豊かになりましょう
関連記事
NASDAQ100レバレッジ の暴落時対策となる買増基準まとめ
レバナスの今後について。
レバナスとロスカットについて解説しました。
米国株に投資する時に知っておきたい2つの暴落想定について。
コメント