こんな疑問がある方のために、記事を書きました。
30年ほどの長期保有をする場合の理想的なアセットアロケーションは?という方へ向けて記事を書きました。
今回の結論を先に言いますと、理想のアセットアロケーションは株式100%となります。
しかし、リーマンショック後のような長期間株価が低迷して、株を持っているのが馬鹿らしく周囲から見られている中でも、株を買い続けることが可能である方。
もしくは、株式を購入しているのを忘れている方にとって、株式100%は有効なアセットアロケーションとなります。
長期投資方針を決めた方の2人に1人が投資継続を断念している現状を考えると、暴落未経験者であれば、リスク許容度をあえて低く見積もって投資することをオススメしたいです。
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参考図書
ジェレミー・シーゲル氏による著書で、30年の超長期における投資について記載した書籍を参考にしました。
シーゲル氏は、過去200年という長期の過去データを分析しており、TVでシラー氏と、市場とリターンについてテレビで頻繁に議論し、金融メディアの有名人となった方です。
そんなシーゲル氏が書いた書籍になりますので、何年経っても存在感と信頼性が高い書籍で、私自身が米国投資を行うきっかけとなった書籍です。
株式のリターン
X軸が10倍単位で図示したチャートとなります。
約200年における株式と他のアセットを比べると、上昇率が凄まじい事がわかります。数世代にわたる株式投資であると、確実に利益が出ることが分かります。
超長期運用における株式リスク
過去の平均値を表した数値を使用しております。そのため、将来を約束したものではありません。
また、現在において、米国株式が過去最高値であるため、どの時点からでも現在まで数値を取ると、株式が一番高いリターンとなるのは必至です。
その点を少し、割り引いてキャプチャーをご覧ください。
超長期では債券より株式が優れている
白、黒(Stocks):株式
灰、薄灰(Bonds):債権
濃灰、灰(T-Bills):割引債〔1〕
『現代ポートフォリオ理論』で書いた記事の中に超長期投資について触れましたが、
このグラフを見ると、10年以上の株式は債券より、リターンとリスク共に優れていることを表しています。
〔1〕:Treasury Discount Billsの略で、米国政府が発行する米国債の一種で、1年以下の短期国債。償還に伴う借り換えのために発行される割引債。2009年にFB(政府短期証券)とTB(短期国債)が統合されて『T-Bill』となった。
超長期における株式保有の割合
超保守派:利回り度外視で、リスクを最小限に抑える
保守派:リスクは抑えて、リスクフリーレート〔2〕以上の利回りを得ようとする
リスク容認派:一定のリスクを負い、相応の利回りを狙う
リスク選好派:大きな利回りを得るために、大きなリスクを取る
10年以上の保有前提であれば、超保守派で39.3%、保守派で59.6%、リスク容認派で88%、リスク選好派で110.1%となります。
30年以上となれば、超保守派でも株式保有割合が71%を超えています。
〔2〕:安全資産で生まれるリターンの事をいいます。安全資産とは、元本割れのリスクが無い資産の事お言い、”無リスク資産” と呼ばれることがあります。
株式割合が100%を超える意味
先ほどのキャプチャーで30年間資産の運用をする場合は、でも株式保有割合が約90%をとなります。
また、100%を超えるという意味は、自分の資産額以上の株式を所有するという事になります。
これは “レバレッジ” をかけることが合理的という事になります。
長期保有の継続率
では、10年以上の長期保有を決めている投資家はどれくらいの割合で存在するのか?
また、実際に10年以上の長期に渡り、株式を所有している割合は?
この2つのデータを見ると、『投資家の心理』が透けて見えます。
こちらのキャプチャーは2020年の日本人投資家における、投資方針と株式保有年です。
長期投資を想定している投資家が51.2%に対し、10年以上の株式保有者は25.3%となります。長期投資継続率が約49.4%と2人に1人が継続投資を断念しています。
このことから、長期保有を決めても”なんらか”の理由で株式長期保有を断念していると考えられます。
まとめ
共に学んでいきましょう!それでは、また!!
関連記事
長期投資方針の実行がどれだけ可能だったのかを考察しました。
リスク許容度について解説しました。リスク許容度からアセットアロケーションを作成する外部リンクも添付しました。
シーゲル氏はバリュー投資家です。新興国についてシーゲル氏は注目しています。
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