投資信託ってどうやって使うの?
商品多くて困ってる…
投資信託を使用することで、数社へ分散投資ができて初心者でも大きな失敗なく投資を始めることができるようになりました。
取りあえずオルカン買えばいいんでしょ?
多少の知識で資産がもっと増えます
実は、投資信託をもっと上手に活用することで自身の資産を強固なものにしてくれたり、投資信託を理解することで、資産の減少を止める事もできます。
この記事では、投資初心者が投資信託をもっと活用できるように「分類」と「使い方」について解説します。
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投資信託の使い方
投資信託が数千種類もあり、複雑だと思ってしまうのは、投資信託の「選び方」と「分類」がわからないからです。
この記事は、分類について記載しますので、選び方についてはこちらの記事を参照してください。>>投資信託の選び方
投資信託は投資タイプもわかれています
同じ分類でも投資タイプが「おまかせ」(アクティブ)か「自己流」(インデックス)の2通りが存在します。
・自己流:予め決められた手法で運用インデックスファンド
おまかせタイプはプロによる運用であるため、手数料が高いのが特徴的で、自己流タイプは手数料が低いのが特徴です。
どっちがいいのだろう?
期間で変わります
実は、手数料が低いからと言って運用成績が劣るわけではありません。
アクティブファンドとインデックスファンドについては別の記事で、解説します。
この2つのタイプと分類を知れば数千ある投資信託をシンプルに区別することができます。
・分類から商品選択:大きく分けて3つの分類から選択
次に、この記事の本題となる投資信託を3つの分類でわけて解説します。
投資信託の”分類別”使い方
投資信託は5888本の商品があります。(2023年現在)年々商品が減少して新しい投資信託が生まれています。
そんなにあるの!
そのため使い方も様々です
この中から優れた商品を選ぶのは、石の中からダイヤを探すようで、なかなか酷な作業です。
そこで投資信託を簡単に探すガイドラインとして、商品を3₊1で分類しました。
1分類.カスタム系
投資信託を数本を組み合わせて、自らの判断でポートフォリオを組み合わせるのに向いている商品。
カスタム系は手数料が最安なインデックスファンドが向いており、買付時や解約時の手数料がかからない商品を組み入れる必要があります。
株式、債券、金などがこれになります
ランニングコストとなる、信託報酬が安い傾向があります。
eMAXIS Slim(S&P500)年0.09372%(税込み)
どんな手数料があるの?
→購入時にかかる手数料
・信託報酬額
→運用時に発生する手数料
・財産留保額
→解約時にかかる手数料
投資信託の手数料について気になる方はこちらの記事を参照ください>>投資信託の手数料について
2分類.放置系
投資信託1本へ投資を行なうだけで、リバランスを行ってくれる投資信託商品。株50%:債券50%の商品や、償還する期限へ向けてリスクの取り方を縮小するファンドがあります。
複数のファンドを組み合わせしたり、リバランスによる売買が複数回行われるため、隠れコスト(信託報酬で見えない費用)が大きくなりやすい。
資産のメンテナンスをコストで支払います
楽天ターゲットイヤー2050 年0.8375%(税込み)
経費率に大きな差が!
資産配分が固定されたものは、インデックスファンドに近いコストで運用されます。一方、資産配分が変動する商品は、時間の経過に合わせてリスク配分を判断し売買が必要となり、コストがかさむのが特徴です。
このような、投資信託1本で複数の資産を所有する商品は「バランス型」と言われ、3種類あります。
ターゲットイヤー型は、「放置系」の最たる投資手法で、償還へ向けて自動的にリスクを縮小する投資手法です。
リスクコントロール型は、相場の変動に合わせて、資産配分を変更する商品で、具体的に株式が下落する可能性が表れると、債券の比率を高める運用商品です。
配分固定型は、手数料が低くカウチポテトポートフォリオを自動的に組む商品です。カウチポテトポートフォリオについてはこちらを参照ください>>カウチポテトポートフォリオについて
3分類.テーマ系(トレンド系)
トレンド系は、「宇宙関連」「AI関連」「バイオ投資」などのテーマに沿って生まれた投資信託です。
純資産額が比較的に小さく、償還のリスクがあります。リスクを負う一方、1企業からなる破綻リスクを複数企業への投資で行う投資信託の強みを活かし、大きな値上がり益を狙う投資商品です。
eMAXIS Neo宇宙開発 年0.792%(税込み)
手数料が大きいのが特徴です
証券会社が儲かりそうだね!
信託報酬が大きい商品が多いため、1年程度の短期投資向きな商品となります。人の狂気は予想できず、ブームが起きている間のみ保有したい短期売買投資となり、中級者向けな投資となります。
引退時に考えたい「資産取り崩し系」
先ほどの3分類と別に、これまで築いた資産を上手に取り崩すのに投資信託も使えます。
外貨建ての投資信託の場合、『特別分配金』(元本払戻金)という概念がありません。そのため、外貨建ての投資信託を選択するのも一つの対策となります。
この投信のメリットは毎月少しずつ資産を強制的に取り崩すことができる所です。
分配時に、投資商品の運用成績が芳しくなく資産増加分で分配金を賄うことができない場合に、投資した元金(資産)の一部を取り崩して分配を行う商品です。
これって、デメリットだよね?
引退後には「良い選択」となります
超長期投資をこれまで行っていた方が、いざ投資資金を解約しようとすると、これまで行ってきた資産形成と真逆なことをすることになるので大きな心理的負担がかかります。
解約が進み資産の減少を目にする度に、この精神的な苦痛が増加することになります。
その一方、毎月分配型の商品であると、その苦痛を感じることはありませんし、毎月資産額から解約する手間がかかりません。
それでも、資産が減るのに抵抗が・・
そんな人には「予想分配金提示型」が適しています
→分配金利回り19.42%(2023.9) ピクテ・グローバル・インカム株式ファンド 年1.21%(税込み) →分配金利回り9.20%(2023.9)
こちらの書籍は資産を上手に使う方法について解説しています。
資産を使うフェーズではこれまでの習慣と真逆となりますから、一度読んでおきたい知見となります。
金融庁の指摘で生まれた「予想分配金提示型」
予想分配金提示型は「元本を取り崩して分配金を出す」という問題をある程度改善したものです。
この商品で断トツで人気な商品は「米国成長株投信Dコース毎月決算型(為替ヘッジなし)」で、純資産総額は2兆円を超えます。(信託報酬1.727%)
この商品は基準額が1万1000円未満だと原則として分配金がありません。1万1000円以上になると、金額に応じて分配金が支払われる仕組みとなります。
1万2000円未満:200円(1万口あたり)
1万3000円未満:300円(1万口あたり)
※2023年10月1日 11,266円(一万口)
じゃあ、これにしよ!
この商品も「引退世代」向きです
この商品は「毎月分配型」となりますので、資産形成期の方や給与所得などのインカムが大きい方にとっては、将来に向けての資産増幅が見込めない商品となります。
資産クラスの種類
一番理想的な投資手法は、カスタム系で資産配分を適切に組み合わせることです。
初心者に資産配分が大切と言っても、何を組み入れるのかがわかりません。
資産とできる金融商品は区別すると意外と少なく、次の4つに分けることができます。
4つの資産クラス
コモディティを除いて、全ての金融資産は分散投資でリスクを軽減することができます。
投資信託は日本にいながら、世界へ「地域分散」が図れます。
その他、分散についてはこちらの記事で詳しく解説しています>>超長期投資の資産分散について
地域分散と「為替ヘッジ」
世界へ投資を行なうには現地の通貨が必要となりますが、投資信託であれば日本円で購入でき、それでいて世界各国へ分散投資ができます。
最近の円安が心配…
通貨による変動を小さくする目的で「為替ヘッジ」商品もあります。
為替ヘッジのデメリットはそのコストの大きさです。ヘッジコストは大きくなるため、長期に渡り保有すると、結局、為替ヘッジが無い商品より劣ります。
為替ヘッジについては詳しくはこちら>>為替ヘッジ
資産を組合せる
前述した4つの資産を適切な配分で組合せをすることにより、リスクを限定してリターンを得ることが可能となります。
この資産配分を「アセットアロケーション」と言います。
あなたが、手持ちの現金を投資して、どれくらいの期間で目標金額を築きたいかで、リスクテイクが決まり、あなたに適した資産配分例を知ることができます。>>「資産分散の凄さ」についてはこちらで解説しています。
投資信託の使い方(まとめ)
投資信託を上手く活用するには、手数料が高い商品(アクテブファンド)と低い商品(インデックスファンド)を組合せて使用する方法となります。
オーソドックス型はインデックス投資を100%にしても良いですが、退屈なのがデメリットであるため、気になるアクティブファンドがあれば期間を1年程度に限定して投資しても良いでしょう。
リスク調整型は資産配分固定型の商品を活用して、債券比率調整を行えます。引退時の債券保有率を考慮して、コストを低く比率の調整ができます。
インカム調整型は引退して元気がある期間の余暇資金として、毎月分配金が出る投資信託を活用することで、余裕を持って人生を楽しむことができます。
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