こんな お悩みがある方のために、記事を書きました。
量的緩和を行うと株にどのような影響があったか。テーパリングを行うと株にどう影響したか、全2つの記事に分けてそれぞれ記事に記載します。
この記事は、量的緩和を行うと株価はどのように推移したのかを振り返り、今後の株価予測に役立てて貰えるよう記載しました。
量的緩和について
量的緩和はデフレの脱却や景気を刺激することを目的として、中央銀行が市場に大量に資金を供給し、マネーサプライを増やすことです。
具体的には中央銀行が国債などを大量に買い入れます。
Quantitative Easingの頭文字で、量的緩和を指します。
各国の中央銀行
有名どころはアメリカのFRBと欧州中央銀行のECBです。
新興国では、インドのRBIや中国人民銀行などがあります。
中央銀行の目的は、
1.通貨価値の安定
2.最大雇用
3.物価安定
を目的として金融政策を行います。
Federal Reserve Boardの頭文字で、アメリカの中央銀行です。実際の中央銀行業務を行っているのはFRBの下位となる12の地区連邦準備銀行です。
European Central Bankの頭文字で、ユーロ圏の中央銀行です。1998年6月1日に設立されました。(本部はドイツ)
過去の各国における量的緩和
日本:
政策金利を0%近くまで下げても景気回復が進まなかったことから、2001年3月に量的緩和策を初めて導入しました。
アメリカ:
サブプライム・ローン問題から波及した金融危機に対応するため、政策金利を0%にし、2008年に住宅ローン担保証券などを1.3兆ドル買い入れる量的緩和を行いました。
ユーロ圏:
2014年に物価上昇率の低下傾向に変化が見られなかったため、短期金利の下限となる中央銀行預金金利に▲0.1%へ引き下げ、初めてのマイナス金利が採用された。
同年秋には資産担保証券を購入対象とする量的緩和が初めて行われ、その後2015年1月に無期限の量的緩和の導入踏み切りました。
FRBの量的緩和と株価
FRBの量的緩和はコロナショック以降
現在進行形で行われております。
確認方法はFRBのホームページを確認するだけで簡単にできます。
QE1
期間:2008年11月から2010年6月
内容:約2.5ヶ月で1.3兆ドル
方法:MBS(不動産担保証券)及び米国債の購入
アメリカ史上初めての量的緩和が行われました。
規模は1.3兆ドルの資金投入になりました。
しかし、暴落は止めることが出来ずに、購入終了してから2009年3月までの3~4ヶ月間にわたり下落しました。1.3兆ドル供給終了後にバランスシートが減少していますが、大体1年に渡り横這いとなります。
2007年10月10日につけた株価に回復するまで至りませんでした。
2007年の約50%まで復活したのはQE1の1年後になります。
私見となりますが、FRBの量的緩和がスピーディに行われておれば、規模も期間も縮小したと感じております。
QE2
期間:2010年11月から2011年6月
内容:約7ヶ月で0.6兆ドル
方法:米国債の購入
この間に株価が15~20%上昇しました。
QE3
期間:2012年9月から2014年10月
内容:約2年で1.6兆ドル
方法:MBS(不動産担保証券)及び米国債の購入
約2年にわたり徐々に買い入れを行い、規模がQE2の約3倍となる1.6兆ドルでした。
この2年間で40%もプラスになりました。
ステルスQE(隠れQE)
期間:2019年9月から2014年10月
内容:約7ヶ月で0.6兆ドル(600憶ドル/月)
方法:米国債の購入
QE3終了後の金融引き締め後に行われた米国債の買い入れ。買い入れする前から、株価は上昇基調であり、QEが下支えをしているように感じます。
まとめ
- QE1以外の量的緩和を行うと全て株価が上昇しました。
- QE1はアメリカ史上初の量的緩和であり、初動に遅れが出ました。
- QE1を例外とすると、全てのQE実施中は株価上昇します。
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