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全世界と米国株【新NISAの投資先】合理的な最適解について

投資信託

新NISAは全世界と米国株どちらが良いのか

合理的な判断ではどちらなのか

新NISAがいよいよ始まります。新NISAへの投資先で「全世界株」「米国株」の2択で迷っている方が多いと思います。

この問いの正解は「市場に長くいられる投資先であればどちらでも良い」となります。

この回答では消化不良です

ぜんきち
ぜんきち

では、合理的な視点で判断をします

全世界株や米国株のどちらか迷っている時点で大きく外れることはありません。しかし、選んでくれと言われても、選びにくいのも事実です。

不確定要素を除き、合理的な判断を下すと「米国株」と言う結果になります。

この記事では、どういった観点からこの結果になったのかを解説します。

Check Point
  • 全世界株への同時投資を肯定する理由
  • 統計的な知見から15年保有を考察
  • 米国株となる理由はリスクが小だから
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全世界株と米国株へ半分ずつ買うは愚行か?

「どっちつかずの投資はダメな投資です」と聞いたことはありませんか?私見となりますが、別に全世界株投資と米国株投資を同時に行うのも良いと思います。

こうした意見では、投資先の重複による分散ができていないことや、不必要なリスクを取ってしまっているという意見があります。

一緒に投資できない理由
・投資先が重複している
・どちらのメリットも打ち消し合ってしまう
・80%以上米国株となり、他国の20%が有効に機能しない

結局の所、暴落時でも投資を続けるのが正解となりますので、例えば全世界株50%:全米株50%の投資が安心できるという考えであれば、その手法があなたにとって正解な投資手法です。

  • 人は得よりも「損」に過敏に反応

バートン・マルキールのミスリード

バートン・マルキール氏は過去70年における株式の価格変動を用いて、開始年を変えて一定の期間をあてはめた場合15年以上投資を行なうと、悪くても必ずプラスのリターンとなっていることを公開しました。

出典:バートン・マルキール(2023)「ウォール街のランダム・ウォーカー 第13版」日本経済新聞出版社

この図から、株式を15年保有すれば必ずプラスとなるという誤解が起きてしまいます。

どこが問題なの?

ぜんきち
ぜんきち

たった15年ではリターンが収斂しません

後述しますが、統計的な結果からリターンが収斂していくには1,000年の期間が必要となります。

それをベースに考えると15年のリターンを表した上図は、信頼性に乏しいと考えれます。

  • 統計結果からリターンは定まらない

合理的な判断で「米国株」になる理由

米国株が良いとされる理由には一般的に以下のものがあります。

米国株投資が勧められる理由
  • 過去のリターンが優れている
  • 覇権国交代に数十年かかる
  • 全世界株より低リスク

結論が米国株となる最も重要な理由は、株価の変動(リスク)が全世界株に比べ小さいからです。

リスクが小さければ、リターンが全世界株と同じであってもシャープレシオが大きくなります。

過去のリスクって信用になるの?

未来は誰にもわかりませんが、こと株価変動(リスク)については、ある程度予測ができます。

  • 相対的に考えても米国株投資が優位

「リスク」と「リターン」の再現性

・標準偏差(リスク)は5年で誤差が小さくなる
・リターンは1,000年で誤差が小さくなる

ニッセイ基礎研究所で検証された結果から、株価変動は5年程度で収斂していくことが明らかになっています。

\リスクの標準偏差/
出典:ニッセイ基礎研究所「過去平均法で予測する期待リターンとリスクって妥当なの?」
リスクの誤差
・5年で変動が誤差20%内に収まる。
・20年経過で誤差は10%以内になります。

このドットチャートは東証株式指数の1951年から2011年までの60年分の月次データから、統計的な知見で必要データ数(期間)が求められています。

データの算出法
ニッセイ基礎研究所はデータ数と推計精度の関係を確認するために、60年分の月次データを斟酌しパラメータを設定しました。次に、収益率の発生個数を変化させ、誤差20%以内となる年数を推定しました。

この図の要点は標準偏差と推計値との差は微小(推定誤差20%)であることです。

これを言い換えると、価格の変動は5年のデータから推定可能ということを表しています。

ぜんきち
ぜんきち

次にリターンの場合を紹介します

\リターンの標準偏差/

出典:ニッセイ基礎研究所「過去平均法で予測する期待リターンとリスクって妥当なの?」
リターンの誤差
・誤差率20%に収めるには1,000年必要です。
・1,000年分のデータを集めるのは非現実的。
※したがって、リターンは推測が不可能

リターンの場合、誤差率が20%に収めるために必要なデータ数が1,000年分必要となります。

この1,000年間は経済や市場構造が変化しないことを前提にされており、「非現実」であることが認識できます。

つまり、リターンは予測することが不可能と言えます。

  • リターンは推定不可、リスクは推定可能

全世界株と米国株の変動率

前述した説明により、数学的な知見ではリターンを予測することができないことが認識できました。

そうであれば、優劣を付ける際に以下の点を考慮する必要がなくなります。

リターンを考えない場合
  • 米国優位の過去のリターンは考慮しない
  • 未来の米国ローリターンは考慮しない

リターンを考慮しないのであれば、予測可能な変動率からどちらへ投資すれば良いかが導き出されます。

\S&P500と全世界株のチャート/
出典:backtest visualizer
  標準偏差
(リスク)
利回り 最悪年 シャープ
レシオ
全世界株
(VT)
14.83 7.9% △18.01% 0.54
米国株
(VOO)
14.46 12.28% △18.19% 0.83

リターンが最悪な年では下落が大きいのが玉にキズとなりますが、標準偏差が小さいのは米国株となります。

  • 標準偏差はいつでも米国株が小さい

米国株投資の利点<抜粋>

米国は最良の投資環境がととのっています。

米国の投資環境
  • 先進国で唯一の人口増加
  • 法整備が整っている
  • 投資家への還元率が高い
\アメリカの人口動態/
出典:PopulationPyramidのデータ加工

また、世界最大級の株式投資の歴史があり、法整備も整っています。

投資家を守る仕組み
・投資家への情報開示の適正性を監視
・企業が資金流用などの不正を防ぐ
・インサイダー取引を禁止する
・相場操縦ができないような
・自社株買いしやすい仕組み

米国は先進国で唯一成長が目に見えて予測でき、投資家にとって最良な環境が整っている投資先と言えます。

こちらに記載したものは米国の一つの側面しか表しておりません。より詳しく確認したい場合はこちらの記事を参照ください>>米国株投資が最強の理由

  • 将来有望な投資先

【合理的な最適解】まとめ

合理的な投資先は米国株となります。しかし、繰り返しになりますが全世界株へも同時に投資しても、全く問題ありません。

結局、重要となるのは市場にお金を置いておく期間が長いことです。そのため、米国に決めた後に全世界株へ積立先を変更しても全く問題ありません

その際に重要なことは、始めに投資していた資産を売却しないことです。積立先を変える時には売却することなく積立先を変更することが大切です。

  • 統計学的にはリターンの正確な推計不可能
  • リスクは5年のデータから推計が可能
  • リスクが小さい「米国株」投資が合理的

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