
COTってなに?

“Tradingstar”の使い方が知りたい
アメリカでは、先物市場の取引されるデリバティブのポジション情報がCFTCによって全て公開されています。
CFTCとは:Commodity Futures Trading Commissionの頭文字で、米商品先物取引委員会のことです。
「Tradingstar」はこのCFTCへ報告された情報がチャート表示されていて、直観的に把握ができるため、プロのトレーダーも多用しています。
ただ、難点があるとすると…英語で、初見では

どうやって使うの?
となってしまいます。この記事はサイトの解説と、具体的な使い方を詳しく解説します。

記事を見るだけで使いこなせるようになります
Tradingstar
【トレーデングスター】(英語)
CFTC(米商品先物取引委員会)が毎週金曜日に公開される、CME先物市場における各トレーダーのポジションをチャートで直観的に把握できるサイト。
「CFTC」や「COT」について


CFTCってなに?
・株価指数先物や通貨先物の取引を監視する権限

COTってなに?
・CFTCにより、各上場商品の建玉している。
・参加者別に公開されている。
- レガシー(Legacy)
2つの分類
(Commercial、Non-Commercial)
レポート
(先物、先物+オプション) - 補足(Supplemental)
3つの分類
(Commercial、Non-Commercial、Leveraged Funds)
レポート
(先物+オプション) - 構想要素別(Disaggregated)
4つの分類
(Producer/Merchant/Processor/User、Swap Dealers、Managed Money、Other Reportables)
レポート
(先物、先物+オプション)
- Traders in Financial Futures(TFF)
4つの分類
(Dealer/Intermediary、Asset Manager/Institutional、Leveraged Funds、Other Reportables)
レポート
(先物、先物+オプション)
サイトを使いこなすための必須英語

- 商業筋(Commercial)
実需に基づいた取引を行う企業(ヘッジ目的)
(生産者、グローバル企業) - 投機筋(Non-Commercial)
値動きを分析し利益を追求するプロ投機家
(大口機関投機家) - その他(Non-Reportable)
報告義務が無い
(小口投機家、個人投機家)
- 仲介(Dealer)
大手銀行、証券会社 - 機関投資家(Asset Manager)
機関投資家、年金、投資信託、保険会社
➡運用や商売を目的とした売買を行う - 大口投機家(Leveraged Funds)
大口投機家、ヘッジファンド
➡利益を目的とした売買を行う - 個人投資家(Leveraged Money)
レバレッジ投資 - トレーダー(Other Reportable)
報告義務が有る投資 その他
(投機家、中央銀行、小規模銀行) - その他(Non Reportable)
報告義務が無い
(小口投機家、個人投機家)
「COT Legacy」(COTレガシー)は上の分類にあるように、商業筋、投機筋、その他があります。
商業筋とは…生産者

商業筋とは、『生産者』などの実需筋のことです。例えば、金を採掘している企業であれば、自分の生産する金をヘッジで先物取引を行います。
そのため、価格変動によってポジションが急変することは無いと考えられます。変動するのは、先物の期限が来るタイミングです。
(ロールオーバすることもあります)また、期限が来るとしても現物を所有できるため、現物で決済ができます。
投機筋とは…大口投資家

投機筋とは、機関投資家・ヘッジファンドなどの『大口投機家』のことです。”大口”は売買によっての利益を生業としている方々となるため、大口投資家のポジションは特に注意する必要があります。
当然、損が発生したら、損切も行いますし、利益も多い枚数が確定します。そのため、大口投資家の動きで価格が変動します。
短期投資をしたことがある方は、大口投資家の重要性が理解できると思います。特に、デイトレードでは常に大口投資家の動向を意識するほどの大切な情報となります。
用語のまとめ

- 商業筋(Commercial)
→商売のヘッジで取引(基本的に売り)
→買戻し圧力が期待できない(現物で決済できる) - 投機筋(Non-commercial)
→大きい枚数を取扱うため”大口”を言われる
→売買によりマーケットが変動する
→投機筋のをチェックすれば自分の利益がでる
商業筋は、”買い”や”売り”のポジションの偏り関係なく、為替の両替などが必要になりますので、企業の清算処理が固まる『月末』にテクニカル指標を無視した動きとなることが多いです。
一方、投機筋はポジションの偏りを勘案したトレードやテクニカル分析で売買が行われる傾向があります。
商業筋の動きがある時の取引は見送り、投機筋の大口投資家の売買を理解できれば利益がでます。
投機筋のショートカバー
投機筋は、商業筋と違って現物決済ができません。そのため、ポジションの極端な偏りが生じている場合、反対方向の売買圧力が生じるおそれがあります。
仮に、ポジションと逆方向のニュースが発表されるとポジションを解消する動きに価格が変動します。ポジションが多いほど、整理するときに決済する相手とマッチングするまで価格が騰落します。
したがって、「ポジションの大きな偏りは、反対の価格変動が発生しやすい」と考えることができます。
<大口特有の縛り>
・実需の取引ができないため決済がある
・多い枚数の決済が必要
⇒極端な偏りは逆張り指標
テクニカル分析

Tradingstarでは、「Long」買い「short」売り、それぞれの規模がチャートで把握することができます。このチャートを過去と比較することにより、ポジションの偏りが把握でき、上手に読み取ることで、投機に活かすことが可能です。
COTレガシーの確認
今回のスクリーンショットは”ロング”しかありませんが、”ショート”もロングの下にありますので、トレーディングスターのサイトで確認ください。
ショートとは:「売り」ポジション
ロングとは:「買い」ポジション
- Step1調べたい商品を選択
“COT Legacy”をクリック
- Step2チャートと用語
“COT Legacy”をクリックし下へスクロールします。
用語“黒”…Commercial(商業筋)
“水色”…Non-Commercial(投機筋)
“赤色”…Non-Rept(個人投機家) - Step3
- Step4
前回比を表で確認
“COT Legacy”や“COT”をクリックすると、はじめに「表」が表示されています。
この表は、ポジションの変動率が確認できたり、棒グラフではどちらのポジションが多いかを直観的に把握することが可能となります。
期間を変更したい場合は右上の“View Historical Data”をクリックすると表示される期間を変更できます。

COTの使い方(”Legacy”では無い方)

“COT”の方を使用するときは、機関投資家(Asset Manager)のポジションを確認する時に使用します。
“COT”では機関投資家(Asset Manager)を見て、投資マネーの流入を確認できます。その他の用語はこちらに記載>>COTの用語
ヘッジファンド(Leveraged Funds)のポジションは、ヘッジ(保険)のための投資となることがあり、機関投資家と逆相関の関係となることもあります。
サイトリンク
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【トレーディングスター】(英語)
CFTC(米商品先物取引委員会)が毎週金曜日に公開される、CME先物市場における各トレーダーのポジションをチャートで直観的に把握できるサイト。
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