こんな疑問がある方のために、記事を書きました。
トヨタはなんで水素エンジンに取り組んでいるのだろう?という疑問がある方へ向けて記事を書きました。
以前の記事でこれから世界的なEVシフトが来ることについて記事を書きました。その中で、日本を代表する自動車企業であるトヨタは、残念ながらEV展開において後手に回っている状況です。
しかし、トヨタにはFCV〔1〕の技術についてトップを走っています。EVが普及していない中、FCVに力を入れる理由は何なのでしょうか?
今回はトヨタが “水素” 経営戦略に盛り込む本当の狙いについて解説します。
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〔1〕:FCVとは(Fuel Cell Vehicle)の頭文字で、”燃料電池自動車”を指しています。
トヨタの戦略
トヨタの戦略はEVの先を見据えています。EVのデメリットを埋める燃料は、クリーン燃料である水素です。
水素で走る車は、エンジンを“燃料電池”へ、給油タンクを“高圧水素タンク”へ変えた自動車です。
EVのデメリットを埋める
EVの弱点は『充電に長時間必要』『高額な蓄電池』となります。
充電時間については、蓄電池を多く搭載したり、蓄電池交換型にすることで、このデメリットを克服してきました。
しかし、長距離の『輸送トラック』となるとそう簡単には行きません。長距離トラックでは大容量の高圧水素タンクが設置できるため、FCとして適しています。
FCVのシステムを活用すれば、EVが手が届かなかった商業用。つまり、鉄道・飛行機・バスまで様々な用途に活用する事ができます。
更に、このFCのシステムを企業と連携し、『定置式FC発電機』の開発も進めており、自動車分野に拘らず商業範囲は多岐に広がります。
EVでもシェアを狙う
2021.12.14に2030年までにBEV生産台数を350万台とするトヨタのEV戦略が発表されました。(テスラ2021年90万台)
この発表と共に、16台ものBEVのコンセプトモデルが表れました。トヨタは4兆円の投資を行い、2030年までに30車種のBEVを発表すると公言しました。
世界のトヨタの評価は『壊れない車』として高評価です。そして、直接販売店網を抱えているため、トヨタが目指す販売台数も決して夢ではない数字です。
FCVのデメリット
燃料電池車のデメリットとして、『高額な車両価格』と『水素ステーション』が少ないことがあげられます。
車両価格が高額
トヨタが市場で展開する自動車は、『MIRAI』というセダンタイプの自動車です。
価格が710万円と簡単に手が出る自動車ではありませんし、水素ステーションが生活圏内にあるかが重要となります。
産業用のFCバスは『SORA』があり、値段が1憶円と言われています。価格が高額となろうが、産業用であればリースが主流となりますので、車両価格はあまり重要でありません。
水素ステーション
水素ステーションの構造は、『蓄圧器』『圧縮機』『冷凍機』が必要となり、大きな建設コストが発生します。そのため、既設の給油ステーションへの普及は中々進んでいません。
各装置の小型化とパッケージ化が必要となります。
政府の方針
経済産業省の方針では、2025年度には320箇所、2030年度には900箇所を予定しています。現在は154箇所となります。(2021年)
水素の課題
水素の生成
“水素”は水(H2O)から生成されると思いがちですが、現在は違います。流通している水素は天然ガスなどの “化石燃料” から生成されている物が主流です。
水の電気分解を太陽光エネルギーで行う技術もありますが、現在の効率が約7%とかなり悪い。実用化するために効率の改善が求められています。
そして、”水素” は燃えやすい気体のため、分解後、安全に保管する技術も必要となります。
輸送と貯蔵
水素は体積あたりの密度が低い(天然ガスの1/3)ため、高い密度に維持し、輸送と貯蔵が必要になります。
現在は『圧縮』や『冷却』で行って輸送や貯蔵を行っていますが、今までにない輸送となるため、課題があります。
まとめ
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共に学んで豊かになりましょう!それでは、また!!
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