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米国債券ETFの『種類』と『変動率』

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こんな疑問がある方のために、記事を書きました。

ぜんきち
ぜんきち

債権の比率を高めたい
債券ETFってどんなものがあるの?

この疑問を解決する記事を書きました。

2022.3からFRBの利上げが開始されました。その後FRBは3連続の0.75%の利上げを行いました。

これを受けて、米国債券の利回りが上昇し、2022.10に米国債10年利回りは4.34%(2022.10.21)まで上昇しました。

2%の利回りを超えてくると、投資マネーが債券へ流れていくと言われている中、

倍以上となる4%を超えたため、債券市場では株式のリーマンショック級の下落となっております。

今回は、今後の債券市場へ投資マネーが流入する際に、投資妙味が出てくる債券ETFについて解説します。

記事が、タメになったと思われたら、“SNS”“リンク” で紹介して頂けると今後の励みになります。

Check Point
  • “債券価格”と”利回り”について
  • “長期債”と”短期債”の変動率
  • 債券はどんな時に上昇するのか?
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債券投資の特徴

「債券は株式と逆相関がある」と考えられていました。

しかし、現在のように債券が膨張し続けている時代だと、この定説が崩れてしまいました。

それを顕著にしたのが、コロナショック時でした。

この時には、全ての金融資産が下落したので、債券だからと言っても下落から免れる訳ではありません。

ただし、株より先に価格を戻していたことは無視できない”事実”となります。

先に出した言葉を言い直すと、「債券は株より靭性〔1〕が高く戻しやすい」この表現が適切となります。

〔1〕靭性とは:鉄の強さを表す言葉で、ここでは粘り強い意味合いで用いています

債券”投資家の特徴”

債券投資は一般的に、株式より値動きが小さく安全と言われています。

債券の特徴
・決まった期間毎、配当がある
・株式より変動が小さい

毎月、安定的に収入を得たい方に好まれ、70歳以上の方や高配当と比較されます。

債券を好む投資家
  • 70歳以降の投資
    ➡債券ETFで毎月配当を貰う
    ➡投資信託で元本払戻配当享受
  • 高配当株投資家
    ➡高配当株より利回りが高い時がある
  • その他の方
    ➡株式暴落に備えた資金

こちらの記事でも、債券ETFについて解説しています

債券と利回りの関係

債券と利回りは必ず真逆に動く関係〔2〕があります。

〔2〕上昇すると下落する関係の事を『逆相関』といいます。

なぜ、逆相関なの?

ぜんきち
ぜんきち

発行済みの債券が売買されるからです

債券は新規発行される時に、満期日が来た時の利子を設定して発行します。

この額面に対する利率は、月日が経っても変更されないので、満期まで保有するなら、価格は変動しません

しかし、債券を満期前に売却すると価格が変動します。

既発債の取引

ここに、具体例をあげます。

債券価格が減る例
・債権を購入
・市場金利(利回り)が上昇
・高利率の債券が販売される
・所有する債券の市場価値が下がる

あなたが購入した債券の利率が3%だったとします。この時は、市場金利も約3%で均衡がとれています。

数日後、市場金利が4%となった場合、あなたが所有する3%の利率は変化しません。

この時、あなたが債券を売ろうとしたときには、購入価格で売ろうとしても買い手が現れず、いつまで経っても売る事が出来ません。

あなたは現金がどうしても必要なため、価格を下げて売却する事になります

これが、“債券価格”と”利回り”が逆の動きになる理由です。

ここでは、”利回り”と”金利”の関係を簡単に解説していますが、こちらの書籍の方が関係について詳しく記載されています。

この書籍は、金融データシステムを設立した「角川総一 氏」が書いた書籍で、債券と経済を理解した著者だからこそできる、初学者の視点で記載された書籍です。

代表的な『債券ETF』について

債券を満期まで所有する事を考えていない場合には、”債券ETF”が最も売買しやすいです。

その理由は債券の流通量が大きく、少額取引が出来るからです。

債券ETF一覧

【代表的な米国債券】(Morning Starデータ加工 2022.12)

期間 ティッカー 銘柄数 経費率 利回り 配当月 特徴
長期 TLT 35 0.15% 3.66% 毎月
価格変動が大きく株式に近い値動き
長期 EDV 82 0.06% 3.16% 毎月
価格変動が大きく株式に近い値動き
中期 IEF 17 0.15% 3.58% 毎月 7~10年の米国債券
総合 BND 17,330 0.03% 4.17% 毎月
中期債権と同等に考えて良い債券
総合 SPAB 7,025 0.03% 4.10% 毎月
総合 AGG 9,988 0.03% 3.97% 毎月
短期 SHY 78 0.15% 4.41% 毎月
価格変動が小さい債券でFRBの
政策金利動向が直接影響

長期債券と短期債券の変動率

債券の価格変動率は株式と比べて小さく、期間が短い債券ほど変動幅は小さくなります

こちらに記載した変動率はETFが存続する約20年の値です。

SHY(短期債券)

SHYのイメージ図

最高値:86.8
最低値:79.59
変動率:8.67%
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AGG(総合債券)

AGGのイメージ図

最高値:118.91
最低値:88.4
変動率:22.74%
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TLT(超長期債券)

TLTのイメージ図

最高値:168.25
最低値:81
変動率:70.01%
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変動率の求め方
(期間高値-期間安値)÷期間中値×100%
※ 期間中値=(期間高値+期間安値)÷2

株式との比較

債券ETFの魅力は、毎月利子(インカムゲイン)が得られるところです。

インカムゲインの魅力に焦点をあてると、配当が高い株式投資も選択肢の一つとして考える事ができます。

米国の高配当株ETFである『VYM』の設定以来の変動率はこちらです。

VYM(米国高配当株)

VYMのイメージ図

最高値:112.72
最低値:22.68
変動率:133.00%
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投機性の高い債券

債券ETFにレバレッジを効かせて、3倍の値動きをする『ブル債券』

債券ETFと正反対の動きとなるように作られた『インバース債券』、3倍の正反対の値動きをする『ベア債券』があります。

どちらも、数日で売買を行う短期投資に適する商品となり、中上級者向けの投資となります

ブル・ベア型ETFについて
指数は3倍の値動きをするものの、ETFへ投資となるため、デリバティブ取引のように「追証」「ロスカット」が生じる事はありません。

ブル・ベア債券ETF

【その他米国債券】(Morning Starデータ加工 2022.12)

ティッカー 銘柄数 経費率 利回り 配当月 特徴
TMF 1.00%  
TLT3倍のレバレッジ債券
TMV 0.93%  
TLTの逆の動きに、3倍レバレッジ

このETFの目的は、債券の短期投資においても、売買益を拡大させる目的で作られたETFです。

一日に1%未満の変動しかない債券においても、3倍の変動率にすることで、より多くの利益が見込めるという考えです。

短期的な取引となるため、優れた売買技術が必要で初心者にオススメできない投資商品となります。

ジャンク債券

【米国ジャンク債券】(Morning Starデータ加工 2022.12)

ティッカー 銘柄数 経費率 利回り 配当月 特徴
HYD 1,662 0.35% 4.56% 毎月
格付けBBB以下のリスクが高い地方債
HYG 1,212 0.48% 7.63% 毎月
格付けBBB以下のリスクが高い社債

債券の中でもオススメしにくい物があります。それは、投資適格以下のジャンク社債を扱う債券です。

お!利回りが高い♪♪

ぜんきち
ぜんきち

この債券には注意が必要です

ジャンク債の特徴
・投資不適切と言われる債券
・格付けBB以下の債券
・株と値動きが同じ
・元本割れの可能性がある
・利回りが高くないと買い手がいない

債券へ投資するメリットは株式と比べ、回復が早いところです。

しかし、ジャンク債はこのメリットを消した債券となります。そのため、債券へ投資する意味合いを考えると疑問が生じます。

毎月の分配金を目的とするなら、株式ETFとなる『PFF』についての投資を考えるのも一案です。

まとめ

  • “利率“が変わらないため、”利回り”で価格が騰落する
  • 債券の価格“長期”であるほど『変動率が大きい
  • “3倍ブル”などの投機的債券ETFが存在する

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