こんな疑問をお持ちの方のために、記事を書きました。
アメリカや中国以外で人口増加とGDPの成長が見込めるインドを紹介します。
インドの歴史から将来性について考察しました。
全世界が注目するインド、この国について文化や人口など基本的な事柄を把握して、長期的に投資できるか考えてみました。
インドの地理
首 都 | ニューデリー |
国 土 | 日本の約8.6倍 |
公用語 | 英語(ヒンディー) |
言 語 | 21言語(インド憲法公認) |
人 口 | 13.8憶人 |
宗 教 | ヒンドゥー教(人口の80%) |
通 貨 | ルピー INR/JPY 1.46円 |
税 金 | 売却益、配当益どちらも現地課税なし |
インドの面積は世界では7位。世界2位の人口を持っています。
総人口は2024年までに中国を抜いて世界最大になると国際連合に予測されています。
主な言語は15言語あり、紙幣には17言語が印刷されています。
会話では英語とヒンディが用いられます。
英語はビジネスに使われ約1億人が話せます。
ヒンディは雑談で使われているそうです。
“カースト制度”の下位層では英語が話せないためヒンディが使われています。
インドは現地課税がありません(アメリカは10%)そのため,日本国内の課税しかありませんので,NISA口座であれば税金がかかりません。
ヒンドゥー教について
宗教
『万物が「真理」法則性のことで、誰かが決めたのではない。真理は、宇宙をも支配するのだから、普遍的である(インド人の考え方は、世界で通用すべきだ)』という考えが根底にあります。
カースト制度
インド憲法では不可触民を意味する差別用語、そしてカーストによる差別の禁止を明記しています。しかし、カーストは現代に深く根付いています。
カースト制度により職業が定められていますが,新しい産業であるIT産業はカースト制度に定められていないため,社会的身分の低い若者も努力により貧困から抜け出せるチャンスがあります。この若者の熱量はインド工科大学への受験倍率”約53倍”に現れています。
IT産業への競争力の激化が優秀な人材輩出出来ているんですね!
インドの歴史
古代
古代(紀元前3千年前)に“インダス文明”において、すでに“ヒンドゥー教”として宗教が確立されました。
ヒンドゥー教は仏教や古代からの様々な宗教全てをヒンドゥー教としてまとめた。様々な宗教を容認し、“カースト制度”という身分制度を作ることにより、大きな国土と人口をまとめることが出来きました。
ただし、この身分制度は現代も根深く続いています。
中世
人口が増えすぎ次第に分裂が起こった時代に、イスラム勢力が入いり込みインド北部に“ムガル帝国”を建国されました。
イスラムといえば、イスラム教ですが、イスラム教は身分制度が無いためヒンドゥー教と異なります。“ムガル帝国”3代目のアクバルがインド多数派であるヒンドゥー教とイスラム教を融和しました。
近代
大航海時代になりイギリスが“ムガル帝国”にやってきて、貿易会社を作りました。
その後勢力を伸ばしついには国を統治されてしまいます。
その後、大反乱を経て、イギリス政府による“インド帝国”となりました。
“インド帝国”では反乱が収まらないため、イギリスがイスラム教を優遇し、インド国内で宗教差別により内部分断させイギリスの反発を抑え込もうとしました。
しかし、“ガンジー”の努力もあり、第二次世界大戦後の1947年にインドが独立しました。
インド経済の成長
地理的要因
文化:カースト制度から脱却するべく、優秀な人材がIT職に就く
時差:米国と時差12時間のため、米国の依頼が一晩で可能
言語:英語が共通言語として使用される
生産年齢人口
インド国内の生産年齢人口の比率は2020年時点で約65%であり、そこから2040年にかけ増加傾向です。
こちらの積み上げ棒グラフは2030年の人口構成を表したものです。中国、アメリカに比べインドは31歳と約10歳若く、若者の割合が高い事がわかります。
つまり、様々なテクノロジーを受け入れる柔軟性を兼ね備え、さらに家や自動車などの消費が大きいことが推察できます。
2050年にかけてのGDPの成長が顕著
2005~2007年度は9%の成長率でリーマンショックがあった2008年度も6.7%その後も7%前後の成長率であったが,2019年度に4.2%に減速しました。
足元のGDPはコロナ禍の影響を受け2020年2Qの実質GDP成長率が、前年同期比で▲23.9%と発表されました。
2020年4月~2021年3月では▲7.7%インドでGDPの記録がある中で、過去最悪の結果となりました。
こちらの表はPwCが発表した2050年までの予想GDP(PPP)です。
インドは2050にアメリカを抜いて2位になります。
もし、今後も過去5年のGDP成長率が続くのであれば、20年で5倍に成長することになります。
モディ首相の経済政策
- Make in India
GDPに占める製造業の割合を16%から25%に引き上げ、1憶人の新規雇用を創り出す。 - デジタル・インディア
前州にブロードバンドを整備し、学校に無線LAN設置、そして行政サービスの電子化を行う。 - クリーン・インディア
不潔なイメージを払拭するために100万個のトイレを新設 - 貧困対策
貧困層を対象に保険や貸与機能付き銀行口座を開設させる。 - 物品・サービス税(GST)の導入
州毎に異なる付加価値税の税率を統一した。
インドは政策実施が素早い。偽札対策で突然に高価紙幣が使えなくしたり、コロナ禍でロックダウンした時も、翌日から外出する人が極端に減ったため、感染者数がアメリカに次いで2位でしたが、感染者数が突然減りました。このことからも、政策と国民への情報伝達の早さが分かる。
GAFAMもインドに注目
Facebookは大手通信会社Reliance jio platforms の株式61憶ドル相当を購入、Googleは2020年に100憶ドルを短期間(5~7年)で投資すると発表した。そして、Amazonも既に55憶ドル以上を投資していますが、さらに5年で10憶ドルの投資をインドに約束しました。
インド株の代表指数
SENSEX(センセックス)
…”S&P BSE”とも表される。ボンベイ証券取引所(旧ムンバイ)に上場する銘柄の内、大型株30銘柄による“時価総額加重平均型株価指数”です。(TOPIXも時価総額加重平均型)
Nifty 50(ニフティ)
…”S&P CNX Nifty”とも表される。ナショナル証券取引所(インド国立証券)に上場する銘柄の内、時価総額や出来高を基準に選ばれた50銘柄で構成される“浮動株調整済時価総額加重平均方式”が採用された指数。
まとめ
歴史や時差の利点があり、IT企業の成長が著しいです。今後IT関連企業なしに、全ての企業が存続できなくなる未来が待ち受けている中で、その分野に強いインドは海外へ人材の輩出を行うと予測できます。国内需は2040年にかけて生産年齢比率が高いため、大量消費、そして最新テクノロジーを利用する人の割合が高くなるのは確実です。私は過去の歴史を振り返ると ヨーロッパ→アメリカ そして次にくる地域はアジアになり、そして、その中心に来るのがインドと中国になると思います。
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