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FRBの金利予想・”織り込み状況”の調べ方『CME FedWatch』

サイト解説

FOMCの金利予測ってないの?
FedWatchってどう使うの?

FRB議長の発言FEDウォッチャーの記事により、大きく株価が変動します。

そもそも何で大きく変動するんだろう

ぜんきち
ぜんきち

投資家の予測と実際の乖離です

投資家の予測を知っておくということは、経済データによる株価の動きに先回りすることも可能となります。

この記事は、市場関係者の予測を公開している「CME FedWatch」の解説を行います。

CME FedWatchのサイトへはこちらから飛べます。『CME FedWatch』

Check Point
  • “FF金利先物”の予測
  • 長期的な利回りの移り変わり
  • 過去の予測の確認方法

記事が、タメになったと思われたら、“SNS”“リンク” で紹介して頂けると今後の励みになります。

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CME FedWatchとは「30日間のFF金利先物」

CMEは、シカゴ・マーカンタイル取引所の略称で、米国最大のデリバティブ商品を運営する企業です。

CMEでは、金利を指数とする「金利先物取引」が行われており、30日フェデラルファンド金利先物(FF金利先物)が CME FedWatch指数の基となっています。

CME〔1〕 FedWatchでは、米国の「フェデラルファンド金利先物(FF金利先物)」の動きを基に政策金利を予想する仕組みとなっています。

実際に取引されるデリバティブから求められるんだ

ぜんきち
ぜんきち

債券投資家の生業から算出されています

  • 米国最大の金利先物から算出

CME FedWatch【FOMCの予測】

トップページには、次回のFOMCまでのカウントダウンが貼られています。

下へスクロールすると、次回の金利予想がバーチャートで表されています。

\トップページ/
出典:FedWatch

右側のPROBABILTIES(確率)は、次の金融政策がEASE「利下げ」またはHIKE「利上げ」の確率を表しています。

赤枠のタブを選択することで次回以降のFOMC予測へ表示の切り替えをすることができます。

日付表記
日付表記が米国スタイル(日.月.年)となっています。
米国「7 1124」→日本「24/11/7」

株価市場に織り込みされている将来金利

出典:FedWatch

Current現在を表しています。まず、現在の金利レートは4.75%-5.00%となります。

次回となる、棒グラフで4.50%-4.75%となる可能性99.6%と、次のFOMCで、0.25%の利下げが株価へ織り込まれています

実際に、0.25%とならない場合やFEDウォッチャーからリーク記事、もしくはFOMCメンバーによる言及「利下げなし」の観測があると、株価が大きく変動します。

上図の下にある赤枠は、過去の予測推移を表で記載しています。

過去の金利予測
・今:Now
・昨日:1Day
・先週:1Week
・先月:1Month

上の図では、利下げ幅が徐々に0.25%へ移っているのが認識できます。

過去に下落が起きた一例

2022年の年初に、この先1年間で金利は1.25~1.75%の予想が急浮上しました。

これは、5~7回分の利上げとなるため、株式市場に利上げによる影響を株価の下落という調整で織り込みました。

出典:FedWatch

CME FedWatch【補助的な金利表示】

PC画面表示では左側に、いくつかの補助的な画面に切り替えすることが可能です。

スマホの場合は「Change View」をタップすると、各項目が表れます。

出典:FedWatch
Target Rate(目標レート)
  • Current:現在
  • Compare:比較
  • Probabilities:市場関係者の予測
  • Aggregated:FRB予測との一致率
Historical(過去データ)
  • Historical:過去の確率推移
  • Download:会議日ごとの確率データ
  • Prior Hikes: 過去の利上げ確率
Dot Plot(ドット表示)
  • Chart:チャート
  • Table:表チャート
Tools(ツール)
  • CVOL:ボラティリティ、スキュー
  • SOFR Watch:翌日調達金利
  • ESTR Watch:ユーロ短期金利

過去の予測推移【Compare(比較)】

スマホの場合は「Change View」をタップし、上から2番目の「Compare」をタップします。

\Compare(比較)/
出典:FedWatch

青色が薄くなるほど過去の予測を表しています。

こちらの予測の移り変わりも、上のタブで次回以降のFOMCにおける金利予測の推移が確認できます。

どんな時に変化するの?

ぜんきち
ぜんきち

議長の発言後や経済データ開示後です

政策金利の判断基準となる「物価指数」「雇用統計」などの発表後に予測が急変します。

物価指数
物価指数にはPCE,CPI,PPIがありますが、最も早く公開されるCPIの発表時に変動しやすいです。
・CPI:消費者物価指数
・PPI:生産者物価指数
・PCE:個人消費支出
※FRBはPCEを重要視しています。

これまでの想定と異なる結果であると、FOMCで実行される金利が想定と異なる可能性が高くなります

そのため、株価の急変と共に将来の金利予測が株価に織り込まれます

  • 金利予測の推移が直観的に把握できる

将来に渡るFOMCの表【Probabilities(確率)】

タブ選択が面倒だなぁ

ぜんきち
ぜんきち

表で一気に見ることができます

「Probabilities」へ表示を切替すると、約1年間のFOMCにおける市場予測が一気に確認することができます。

\Probabilities(確率)/
出典:FedWatch

縦軸がFOMCの日付で、横軸が予測される政策金利です。

予測の内、青色が確率が最も高い予想となります。

FRB予測との一致率【Aggregated(総合)】

FRBは1年に4度、政策金利の長期見通しを発表しています。

その見通しにおける金利の推移と、市場関係者の予測を比較して、その一致率は「Aggregated」で確認することができます。

\Aggregated(総合)/
出典:FedWatch

赤枠で囲んでいる所がFRB予想と若干ズレていることを示しています。

CME FedWatch【歴史的な予測データ】

Historicalでは、債券市場が織り込んでいる政策金利の予測推移を確認することができます。

また、Prior Hikes では過去のFOMCについて、利上げ確率がどう推移したのかを表しています。

Historical(予測推移)

「Historical」は次回のFOMCに行われる金利水準レートの予測推移を表しています。

\Historical(予測推移)/
出典:FedWatch

11/7のFOMCでは7月まで0.5%の利下げ予測がほぼ100%となっていましたが、9月から急激に0.25%へ変わっていく様子がわかります。

Prior Hikes(利上げ確率)

「Prior Hikes」では過去のFOMC時に、どれだけ前の日から利上げ確率が、どう推移して上がっていったかを表しています。

\Prior Hikes(利上げ確率)/
出典:FedWatch

上にある、FOMCの日付が凡例となっており、タップすることでチャートを非表示にすることも可能です。

横軸はFOMCまでの日数を表しており、7/23のFOMCでの利上げ確率において、徐々に織り込みされていく様子がわかります。

政策変更があった会合に至るまでの金利引き上げの確率に注目することで、株式市場に織り込みされていない変化を読み解くことができます。

CME FedWatch【FRBのドットプロット】

ドットプロットはFOMCで年に4回公表される資料から、FedWatchで独自に編集しています。

独自な点は、中央値を「水色」フェデラルファンド金利先物から算出したレートを「赤色」としている点です。

\ドットプロット/(2024.9)
出典:Fed Watch
ドットチャート解説
・水色:中央値
・赤色:債券先物から算出
ポイント
現在地の「赤色」と中央値である「水色」の乖離が大きいと市場予想より外れていることを示し、FRBの金利に近づくように債券価格が修正されることがあります。

Table(ドットプロットの表)

先述した、ドットプロットの数字で表記したものです。

\ドットプロット(表)/
出典:Fed Watch

数字で表れるため、どの金利が一番多いのかが理解できます。

上図は利下げが始まった時なので、数年に渡り「目標金利」が下がっています。

【まとめ】CME FedWatch

CME FedWatchは、あくまで市場関係者による予測となります。

市場による一方的な予測なため、FRBの長期見通しと大きく乖離していることが生じます。

FOMCが近づいてくると、FOMCメンバーの発言FEDウォッチャーによる記事で、市場予測をFRBの実施金利に持っていくような働きがあります。

こうした動きは、ドットプロットで事前に察知することができます。

FOMCが近づく中、乖離が継続していると、先述した要人発言や記事により、株式市場の下落が起きる可能性があるので、注意が必要となります。

  • “FF金利先物”からFOMCの金利予測をしている
  • 規定路線と異なる経済データで”株価”と”予測”が変化する
  • FRBのドットプロットとの乖離も確認可能

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