CoCo債って何?
社債はどうやって投資するの?
この疑問を解決する記事を書きました。
お金持ちがこぞって購入する債券は『個別債券』となります。
その理由は、株式よりリスクを抑えて株式並みのリターンを受けることが出来るからです。
債券の中でも、社債は種類が多く、そのリスクも不明です。
この記事では、社債の種類の解説から注意すべき社債についてわかりやすく解説します。
もし、参考になったと思われたら、友人や親戚に “SNS” や “リンク” で紹介して頂けると今後の励みになります。
債券と株式の弁済順位
一つの企業から発行される債券を見ても、債券の条件によって、様々な種類の債券が発行されています。
債券は弁済順位が低くなるほど、元本割れのリスクが増えるため、利回りが高くなります。
社債の種類によっても格付けが変化します。普通社債より劣後債の方が低評価となります。
弁済順位による分類
債券を分類する方法の一つとして、発行体が倒産した時の弁済順位により分類する手法があります。
区分 | イメージ | 格付け |
シニア債 | 優先債 | A~AAA |
メザニン債 | 優先債と劣後債の間 |
BB~BBB
|
ジュニア債 | 劣後債 | BB以下 |
シニア債は”優先債”と呼ばれています。
シニア債はリーマンショックの状況下でも予定通り償還できています。つまり、シニア債と聞いたら、ほぼ予定通り償還できる債券だと考えればOKです。
ちなみに、格付けについてはこちらで詳しく解説しています。
優先出資証券
優先出資証券は、株式の議決権がない代わりに配当金が大きくなった証券です。
社債の注意ポイント
社債の投資における注意ポイントは以下の3つです。
では、それぞれ解説していきます。
社債・個別株は分散
まず、社債へ投資を行う心構えとしては、『個別株』へ投資する行為と近いものがあります。
つまり、複数銘柄の購入してリスク分散を図る必要があります。
いくら格付けが高いと言っても、資産の全てを「一点張り」することないように、リスク分散を心がける必要があります。
債券の値付け
先述したように、社債は個別株と同様に考える必要がありますが、「指値」買いのように、指定した価格で購入する事は出来ません。
(キャプチャの場合は96.43%)
証券会社が指定する一日の取引価格を決めており、投資家はその日の単価(利回り)をみて買うか否かを決定します。
「相対取引」といいます
社債の性質
債券を選ぶ時には社債の種類を確認する必要があります。
発行体が信頼における企業であっても、「CoCo債」や「仕組債」であると予期しないところで償還してしまいます。
CoCo債?仕組債?
詳しくは別の記事で解説します。
では、次に社債の種類についてわかりやすく解説します。
社債の種類について
国債の利回りは中央銀行の金利以上に設定されます。
そこから、発行企業の信用リスクや弁済順位、強制的に株式へ切り替わるCoCo債があります。
劣後債
普通の債券に比べて利回りが高くなる債券で、一般的に1%程度高く設定されます。
利回り高くて良いやん
注意ポイントを解説します
劣後債のリスクが顕在化するのは、発行体が倒産した時です。通常、企業が倒産した時に債券から優先して弁済されます。
劣後債は普通債券の弁済が終了後に弁済となるため、資産が枯渇していると元本が返済されないリスクがあります。
逆に捉えると、倒産しにくい企業であれば、普通債券より高い利回りを享受できるメリットがあります。
劣後債にはもう一つ「大きな特徴」があります
『残存期間が5年を切ると償還する可能性が高い』ということです。
どういうこと?
劣後債は金融機関が発行する事が多いです。その理由は、資本に組み入れることが出来るからです。
永久劣後債
銀行などの金融機関は自己資本規制が定められており、自己資本比率の割合を高く設定できる劣後債の発行はメリットがあります。
しかし、残存期間が5年を切ると自己資本比率と出来る割合が減ります。
そのため、永久劣後債は初めの満期で償還されないと、発行体の経営が上手く行っていない可能性が高いです。
自己資本に算入できる理由
繰り返しとなりますが、劣後債は普通社債より弁済順位が低く設定されています。
つまり、株式に近いと判断されます。
株式は資本となりますので、期間が長い劣後債もこれと同等と判断されます。
CoCo債(偶発転換社債)
CoCo債は初心者が避けたい債券です
CoCo債(Contingent Convertible Bonds)とは、主にヨーロッパの金融機関が発行する、債券と株式の中間の意味合いを持つ債券です。
和訳で「たまたま代わる事がある債券」となります。
たまたま起こる条件のを「トリガー条項」と呼ばれて、これがCoCo債のリスクとなります。
他にもデメリットはありますか?
デメリットはこちらです
(債券なのに発行体が倒産していなくても元本が割れる)
・歴史が浅い
(2010年頃から広がり金融ショックが起きていない)
・必要資金が大きい
(購入金額が数千万)
転換社債
一方、投資家に有利な債券で「転換社債」(CB)と呼ばれるものもあります。
知識が必要な債券
初心者があまり手を出さない方が良い債券となります。
CoCo債
繰り返しとなりますが、株への転換が発行体へ取られているため、投資家に不利な条件で債券が転換されます。
CoCo債の解説はこちら
仕組債
普通債券と異なる「仕組み」を持つ債券のことです。
デリバティブとは、金融派生商品のことでスワップ〔1〕やオプション〔2〕を組み込んだ商品です。
通貨を交換した際に生ずる金利差益損
〔2〕オプション
約束した金額で将来売買する契約
聞きなれない、言葉が…
初心者向けの債券ではないという事です
仕組債の注意ポイント
仕組債は株式や指数の値動きによって、条件が変動するため、そのリスクの分、利回りが高く設定されています。
・元本を下回って償還することもある
リンク債
リンク債は上下に価格の定めがあり、上昇すれば「額面金額より早く」、逆に下落すれば「額面金額以下」現金で償還されます。
EB債
EB債は下限に定めがあり、下落すると「満額×最終価格」相当が対象株式と現金で償還されます。
まとめ
債券は、将来貰える利益が読める投資になります。しかしながら、知識不足のまま「CoCo債」や「仕組債」へ投資してしまうと思わぬ落とし穴にはまります。
「CoCo債」や「仕組債」へ投資を検討する際には「株式」と比較して、利点があるか確認すると良いと思います。
記事が、タメになったと思われたら、“SNS” や “リンク” で紹介して頂けると今後の励みになります。
関連記事
下の記事は債券についてのまとめのサイトマップです。「個別債券」「債券ETF」「社債」などなど各種説明の総合リンクページです。
社債は富裕層が購入する投資商品となります。こちらの記事で7つのポイントについて解説しています。
海外の国債を購入する時には、「額面部」と「クーポン部」に分かれています。これによって派生した債券の種類と具体的な購入方法について解説しています。
債券投資の一助となるように、米国債券ETFを11個紹介しています。
債券を選択する中で、格付けの重要度は高くなります。格付けについてはこちらで解説しています。
外国債券5つのリスクと市場規模について記事を書きました。こちらをご覧いただけると、投資適格となる国がわかり、また、自分で選ぶことが出来るようになります。
債券を自分の資産の50%とすることで、初心者でも簡単に管理する事ができます。運用方法と、考え方についてこの記事で解説しています。
世界の市場規模を図解しています。